二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- ポケモン二次創作 【金ノ瞳、銀ノ翼】 ( No.135 )
- 日時: 2010/10/10 23:58
- 名前: 豆電球 ◆Y6CWE4r6bA (ID: sp0cIx.0)
第四十四章 〜ごめんなさい。いきなり昔話です〜
今回、新チャンピオンに輝いたリオンの幼少期を一部紹介しよう。彼女の、昔の姿とは?
十年前、ワカバタウン
リオン母「リオン、起きなさい!幼稚園に行く時間ですよ!」
しかし返事は無い。
リオン母「リオン!」
部屋に行ってみたら、なぜかベットがもぬけの殻。部屋も探したが、リオンは居ない。
リオン母「また逃げられたぁ!リオン!!」
二十九番道路。
まだ、四歳ぐらいの小さな女の子がポケモンと遊んでいた。この子が、後のリオンである。
リオン「ようちえん、いきたくないなぁ〜・・・だって、みんなとあそびたいんだもん!」
小さいながらも、自らの力を知っているリオンはどうしても他の子どもと、遊ぶ事が出来なかった。
リオン「いいの、あたしは。みんなとあそべたら。さみしくないから。」
オタチの暖かい、毛皮に顔をうずめる。その時、
???「おまえ、ここでなにをしてるんだ?」
同じぐらいの歳の、男の子が話しかけてきた。ワカバの子ども達では無いらしい。
見た事も無い、真っ赤な色の髪に銀色の瞳の子だ。
リオン「あ、あなたはだれ?ワカバタウンのこじゃないよね?」
???「おれ?おとうさんのしごとで、ここにきたんだ。いまから、ヨシノシティにいくんだ!」
リオン「そうなんだぁ。いいなぁ、あなたにはおとうさんがいるんだ。」
ここで、彼女には父親が居ないことを知った男の子。慌てて話題を変える。
???「あ、あのさ、なんでおまえここにいるんだ?ふつうなら、ようちえんのじかんだろ?」
リオン「・・・あなたはしんじてくれる?あたしのちからを。」
???「え?」
リオン「あたしね・・・ポケモンとおはなしできるのよ。」
ここで、自分の正体を突きつける。大抵の子は、バカにするか、気味悪がるかのどっちかだった。
ところが・・・
???「あ、おまえもなんだ!おれも!おんなじ!」
ほら、とばかりにポッポと遊び始める。ポッポは、警戒心が激しく、ゲットされない限り人間と仲良くする事は無い。
リオン「うそ!」
???「うそじゃねえよ。おれもおんなじだよ!」
リオン「・・・ふえ・・・」
???「!?なんでないてるんだ!?」
リオン「いままでっ、あたしと、おんなじっ、ちからを・・・ヒクッ。もってるこに、はじめてあったから・・」
???「・・・なくなよ。おれまでかなしくなってくるじゃねーかよ・・・」
貰い泣きだ・・・四歳の子が他の子を慰められる訳でもなく、結局自分も泣き出してしまった。
リオン「ひぐっ・・・にゃかないでよぉ〜・・・」
???「おま、おまえこそ、ないてるじゃんかぁ・・・」
???「おい、行くぞ。どうした?珍しいなお前が泣くなんて。」
???「父さん!」
男の子の父親がやってきた。男の子は目を服の袖で拭き、無理に笑った。
男の子の父親(以下父)「ん?友達か?凄いな。新しい友達がもうできたのか。」
???「と、ともだちじゃ・・・」
リオン「はい!あたし、リオンっていうの!」
父「・・・そうか。でも、残念だな。私達はこれからヨシノシティに行くんだ。ポケモンを持って無いお嬢ちゃんは、この先はいけないだろう。」
リオン「そうなんだ・・・やっとおともだちができたとおもったのに・・・」
???「とうさん、おれここにいたいよ。」
父「それは無理だ。私の仕事があるからな。じゃあ行こうか。」
???「・・・ま、またくるからな!」
リオン「うん!また、おはなししようね!」
そして現在。
リオン母「まったく・・・あの後、探しに行ったら草むらの中で眠ってるし・・・」
リオン「はは・・・。じゃ、行ってくるね。」
リオン母「行ってらっしゃい!」
リオンは、十年前に出会った少年が今、かけがえの無い友である事、彼の父親が組織の大ボスである事。
その全てを知らない・・・
勿論、相手の少年も・・・
全てを知っているのは、彼の父親のみである。
次回へ続く
ずっと前からやりたかった過去編です!
残念ながらこうなってしまいましたが。