二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

ポケモン二次創作 【金ノ瞳、銀ノ翼】 ( No.74 )
日時: 2010/09/20 23:29
名前: 豆電球 ◆Y6CWE4r6bA (ID: sp0cIx.0)

第三十章 〜白金、白銀の光 前半戦〜

渦巻き島
ヒスイ「ここが伝説のポケモン、ルギアが生息する場所・・・」
普段、人間を寄せ付けない神聖な場所は、人間の来訪にどんな想いを持ったのか。
不思議な和音が聴こえる。洞窟の奥深くから、自分達の居る空間全体を支配するような。
リオン「鈴が共鳴している・・・とても、不思議な音ね・・・」
ギンガ「それに、この感じは何なんだ・・・?」
サトル「何かあるのか?」
リオン「感じないの?怖くなるほどの、激しい憎悪よ。きっと、ホウオウの気持ちでしょうね。」
ギンガ「さすがだな、怖気づいたか?」
リオン「まさか。この状況で、ホウオウを救えるのは私達だけなのに。帰る訳が無いじゃない。」
サトル「進むしかないのか・・・」
ヒスイ「四箇所ある入り口の中で、ルギアの元につながっている出口は一つしかない。ここからは二人が頼りだ。」
リオン「行きますか。ルギアと、ホウオウの元へ。」
ギンガ「奴らを止める為にも・・・な。」

???「あの子どもが現れました。また、邪魔をする気でしょう。」
???「こんな諺を知っていますか?『飛んで火に入る夏のスピアー』。」
???「返り討ちにしようとお思いですね。私もです。子どもに負けっぱなしでは、真世界になっても後味が悪いですから。」
???「では、お出迎えをしなければ。」

リオン「っ!?」
サトル「リオン?どうした?顔色がよく無いぞ・・・」
リオン「・・・ホウオウの心が、荒れてる。こんなにも強い憎しみの心・・・感じたことが無いわ。」
ギンガ「無茶はするな。俺も居るんだから、独りで背負い込むな。」
ヒスイ「俺とサトルは、君に何もしてあげられないけど、支えるぐらいなら出来る。」
リオン「分かった、絶対無理はしないわ。」
B1F
リオン「・・・・・・」
足取りがおぼつかない。今にも倒れそうな勢いで、やっと歩みを進めている。目はうつろな状態だ。
ギンガ「・・・リオン。ここからは、はやてに乗せて貰え。もう歩けないだろ。」
サトル「そんなにも強いのか?憎悪の気持ちは。」
ギンガ「ああ。俺だって歩くのがやっとなんだ。俺よりも力の強いリオンは、もっと強く感じているんだろう。ましてや、リオンはホウオウに選ばれた者だ。もう、とっくに限界のはずだぜ。」
ヒスイ「という事はリオンちゃんには、これ以上頼ることは出来ないという事だね。」
リオン「そんな事、無いわよ。まだ、行ける・・・」
ギンガ「いや、リオンは限界を超えている。さっき約束しただろ、無茶はしないと。」
リオン「・・・。はやて、お願い。」
サトル「・・・何か出来る事は無いか?」
ヒスイ「きっと何も出来ない。病気じゃないのだから・・・」

B2F
ここに辿りつく頃には、リオンは完全に意識を失い、ギンガの足取りもさらに重くなっていた。
???「お待ちしておりました。」
ギンガ「ヤンネンさん?なぜ貴方がここに?」
ヤンネン「私は、皆様を神の住処へお連れする役目を承っております。ここは入り口です。」
ヒスイ「じゃあ、俺達も行っていいんですね?」
ヤンネン「現在リオン様が、大変弱っておられます。神の気持ちが無意識のうちに、ご自分自身へ伝わっているのでしょう。リオン様のサポートの御方方が、大勢居る事がどんなにありがたい事か・・・」
サトル「俺達も、リオンの力になれているって事ですよね!?」
ギンガ「勿論だ。ヤンネンさん、俺もそろそろ限界に達しかけています。先に進みます。」
ヤンネン「私はここを離れるわけには行かないのです。くれぐれもお気をつけて・・・」

???「まってたぜ。嬢ちゃんってあり?弱ってるのかァ?」
???「本当ですわ。珍しいものですわねぇ。」
ギンガ「ラムダにアテネ。リオンは、お前達と戦う事は出来ない。ホウオウの怒りが、リオンを蝕んでいる。」
ラムダ「そりゃあ、つまらねえな。嬢ちゃんと戦いたかってのに。楽しみが一つ減ったぜ。」
アテネ「もったいないですが、仕方ないですわ。」
ヒスイ「それはどうかな?」
《サイドンの地割れ!》
ラムダ「おっと!ぁっぶねぇ。へえ、お前も少しは強くなったってか。」
ヒスイ「二人共、リオンちゃんを連れて先に進んで。奴らは、リオンちゃんに先に進んで欲しくないんだ。」
サトル「でも、俺だけじゃあ・・・」
ヒスイ「今までの特訓を思い出せ!君なら出来る。二人を、神の元まで連れていってやってくれ。」
ギンガ「何言ってるんですかヒスイさん、俺だって戦えますよ。」
ヒスイ「駄目だ。君はできるだけ戦うな!」
サトル「じゃあ、ここは任せました!」

サトル「ギンガ、お前もはやてに乗せて貰え。もうフラフラじゃねえか。」
はやて「ヴォン!!」
ギンガ「すまない、はやて。流石に限界だ・・・」
リオン「うん・・・」
サトル「よっ、目覚めたか。今な、最深部に近づいてるんだ。後ろはギンガが居るからな。」
リオン「途中から記憶が無いのは、気絶して居たからね。役に立てなくてごめんなさい。」
サトル「・・・今ヒスイさんが、幹部のラムダ、アテネと戦っている。」
リオン「え!?」
ギンガ「ヒスイさんは心配ない。何てったってジムリーダーだぜ?」
リオン「そうね。今私達に出来るのは先に進む事。」
???「リオンさん!」
リオン「んなっ!スイクン!?」
サトル「と、ライコウと・・・」
ギンガ「エンテイ・・・伝説のポケモンが全て揃ったな。」
スイクン「やっと遭えました・・・ここからは我々も付き添います。」
エンテイ「私達に乗って進みなさい。ウインディも、そろそろボールに戻した方がいい。」
リオン「ありがとう。はやて、戻って。」
ライコウ「そこのぼうず、私に乗りなされ。」
サトル「俺!?」
エンテイ「お主は、私に。そして・・・」
スイクン「リオンさん、貴方は私に。」
リオン「はい、よろしくお願いします!」
スイクン「では、行きますよ!我が、主の下へ!」


次回へ続く


ギリギリです、今回(文字数が)。
一回目がこんなんだと、次回からは確実に後書きが消滅しますね。
思ったよりも長編になると思いますね。最後までお付き合いくださいませ・・・