二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: どうぶつの森 平和の終焉 ( No.43 )
日時: 2010/09/16 19:42
名前: 獣好き ◆x63geJPSDM (ID: 3IH6VK8y)

第8章 サバイバルバトル (1−9)

※若干の流血表現があります。ご了承ください。

赤の扉 ニコバン編

ニコバンはドキドキしながら慣れない銃を構えて中に入っていった。その中には、シルエットがいた。元からの知り合いだったのですぐに彼は銃をおろした。

「シルエット〜!」

彼は走って近づこうとした。しかし、シルエットは振り向かなかった。

「シルエット?」

彼は走るのをやめて立ち止まった。

「私はシルエットじゃない。私はレベッカよ。」

シルエットはそう言って振り向いた。手にはナイフを持っていた。

「でも、君はシルエ・・」

「うるさいわね!!私はレベッカなの!これ以上言うと刺すわよ!!?」

シルエットのナイフを持っている手が震えた。

「どうして?」

ニコバンは聞いた。

「理由なんてないわ。私はレベッカ。それだけよ。」

彼女はあっさり言った。

「でも君はシルエットだよね?シルエットだよね?」

「!!その名前で・・」

シルエットは突然走ってきた。

「私を呼ばないで!!!」

彼女はナイフを一気にニコバンの腹に刺した。彼は第4章で防弾チョッキを着ているので平気だと思った。しかし、突然腹に激痛が走った。ナイフは彼の腹に刺さっていた。彼はナイフをゆっくり抜いた。しかし、抜くのにも激痛が走った。彼は激痛に絶えられずうずくまってしまった。お腹を支えていた手は赤く染まっていた。

「まったくバカね。私をシルエットなんて言って。私はレベッカって何で言ったらわか・・」

彼女が突然言うのを止めたと思ったら、突然彼女は自分の頭を押さえつけた。

「ひぎぃーー!!痛い!痛い!!なんでまた頭が痛くなるのよーー!!?」

ニコバンはなんとかゆっくり立ち上がった。

「どうしたの!!?」

彼は彼女の元に近づこうとした。

「来ないで!!」

「!!!」

彼はまた立ち止まった。

「あなた、銃持ってるんでしょ?撃って!!私の頭を撃って!!早く!!!」

シルエットは泣きながら頭を出した。彼は銃を取り出すことができなかった。

「何やってるのよ!!早くしなさいよ!!!」

彼女はニコバンを引っ叩いた(ひっぱたいた)。そして、彼から銃を奪って彼女は自分の頭に銃口を向けて引き金を引いた!

ターン!

彼女はそのまま後ろに倒れて仰向けの状態になった。頭には大きな穴が開いた。

ニコバンはとてつもなく驚いて彼女の元に行った。

「シルエット、シルエット!!?」

彼は彼女をゆすった。

「・・・。やっと・・頭痛が・・治った・・わ・。・・ごめんなさいね・・ニコ・・バン・・・」

「どうして・・?どうして!!?」

彼は泣きながら聞いた。

「・・・私、敵を討ちたかった・・・レモン村を・・みんなを焼き払ったあのモグラに・・・でも・・気づいたらアイツの僕(しもべ)になっていた・・ねぇ、あの扉があるでしょ?私のズボンのポケットに・・鍵がある・・の・・・それを使って・・最上階にいるアイツを・・やっつけ・・」

彼女はゆっくりと目を閉じて開けなくなった。

「ねぇ、寝ないでよ。ねぇ、起きてよ!!シルエットーーー!!!」

彼は懸命に彼女の体をゆすった。しかし、目覚めることはなかった。彼は泣いた。今までこんなに泣いたことがないくらい泣いた。自分の友達が・・こんなカタチになってしまうなど思わなかったためである。彼はやっと泣くのをやめると、彼女のポケットを探って鍵を取り出した。彼女の顔は、どこか安らぎに満ちた笑顔だった。彼は彼女をチラっと見て、もう一つある扉に鍵を差し込むと開いた。そこは長い階段があった。彼は、お腹を押さえながら階段を上っていった。