二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: [銀魂] No thank you!! [男主トリップ] ( No.25 )
- 日時: 2010/08/17 09:07
- 名前: 廻 ◆E2FCewEIt. (ID: mXej9PvR)
- 参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_m/view.html?482369
#04 まさかの展開とか、わくわくしない? え、俺だけ? いやいや、そういうもんだって。
なんとか土方さん達の了解も得たようで、俺は無事、真選組で働けることになった。
とは言っても、俺の仕事は大体沖田さんとの市内巡回が主。
茶屋で団子食べながら雑談して、
それを見つけた土方さんから逃げて、
また団子食べて、
逃げて、
の繰り返しだったりする。
ちなみに今現在も茶屋でサボ……休憩をしているところである。
「祇月。なんでアンタ刀使えないのに持ってたんでィ?」
団子を口に含みながらもごもごと喋る一番隊隊長。
そこには威厳も何も存在しなかった。
「俺が知りたいですよ。気づいたら手に刀持ってたんです」
俺は俺でお茶を啜りながら返答する。
「……本当に刀、使えないのかィ?」
「俺、元の世界でも刀どころか竹刀すら扱ったことないですもん」
その時何やら沖田さんが黒く笑った気がしたが、
見なかったことにしよう。
うん、それが正しい判断だ。
「あ、そろそろ土方さん来る頃合ですよ。行きましょ?」
俺と沖田さんは残った団子を喉に流し込んだ。
「総悟ォォ!! 祇月ィィ!! お前らまたサボってやがったな」
ほら、ナイスタイミング。
俺達が立ち上がりその場を離れようとすると同時に土方さんの声が聞こえた。
「……沖田さん」
「なんでィ」
俺は土方さんを指差し呟いた。
「あの人、抜刀してますよ?」
「おや、ついに堪忍袋の緒が切れたか。祇月、行ってきやせィ」
鞘のない刀を手渡されたと思えば、
背中を押され気づいた時には土方さんの目の前。
お互いに急ブレーキを掛けるが間に合いそうもない。
その直後響いたのは刀と刀が重なり合う音。
俺はなんとかギリギリで土方さんの刀を受けた。
それがどんなことかも知らずに。
「お前、刀扱えたのか?」
目の前に広がる土方さんの驚いた顔。
え、いや、扱えませんよ。
今だってただ刀構えただけだし。
そう答えてみれば、土方さん沖田さんの二人は顔を見合わせ何やら相談をしているようだった。
「祇月」
「あ、はい」
そしてその後に続いた言葉に
俺は自分の耳を疑った。
「アンタ、一番隊に入らねぇかィ?」
「……はい?」
間抜けな自分の声。
いやだって、一番隊って強い人がいるんだろ?
そんな所に自分がいて何か得があるのか?
否、ない。
ないないないない、絶対ない。
俺は横に首を千切れんばかりに振った。
「お前には多分、剣術の才能がある。それに鍛えればきっと強くなる筈だ。
そうすれば、近藤さんに恩返しが出来るぞ」
恩返し。
その言葉に俺は首を振るのを止めた。
身元も不明な人間にあんなに優しくしてくれたゴリ、近藤さん。
あの人に恩返しがしたい。
「……鍛えてくれるんですか?」
「おう」
「恩返し、出来るんですか?」
「ああ」
「なら、入ります」
そう答えれば沖田さんは嬉しそうに微笑んだ。
あれ? でも、何かおかしいな。
どう見ても背後に黒いオーラが見えるんだ。
「俺がきっちりしごいてやりまさァ」
あぁ。駄目だ。
多分俺死ぬわ。
沖田さんの心底嬉しそうな笑顔に俺は肩をがっくり落とした。
その時だった。
「何? 税金泥棒が道塞いでんなよ」
銀色の髪に死んだ魚のような目。(うわ、ホントに目死んでる)
「ちょっ、喧嘩売らないでくださいよ」
ツッコミ上手な眼鏡。(だってそれぐらいしか特徴ないし)
「あんな奴等潰してしまえばいいネ」
チャイナ服着た酢昆布好き少女。(可愛いな)
俺達の背後にいたのは
あの
万事屋ファミリーだった。
(若い人はまさかの展開とか新しい登場人物とか好き)
いや、俺はどっちかと言うと静かに何もなく同じ日々過ごせればそれがいい。
年寄りくさいとか思った奴、堕ちろや。