二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: [銀魂] No thank you!! [男主トリップ] ( No.32 )
日時: 2010/08/21 09:18
名前: 廻 ◆WzjlKevOGE (ID: tuG0e6yh)

第七訓:この大空へ翼を広げ飛んでゆきたいよー。あー平和が欲しいなァ。

「うるさいっ!!」

それは突然だった。
携帯番号を教えた覚えのない人からの連絡。
最初は知らない番号だったため無視していたが、
しつこい。
しつこ過ぎる。
永遠と耳に入り続けるベル音。
さすが苛立った俺は、携帯の通話ボタンを押した。
「朝から何ですか!! プルプルプルプル何、アンタはプリンか!! 俺は三日間の休養中なんだよ。
体中青痣だらけなんだよ。マジやめて、寝かせて、休ませて。じゃ、さような「ちょ、待って祇月君!!」

聞き覚えのある声。
「祇月君、三日間の休み中なんだよね?」
「……銀さんか。そうだけど何か?」
俺に電話をかけてきたのは万事屋の銀さんだった。
携帯番号教えた覚えないんだけどな。
「あのさ、アルバイト、しない?」
……俺、休養中って言ったじゃん。
休養、つまり体を休めることだ。
「銀さん、休養って言葉分かります? 休むこと、俺は休みたい。
てか休ませて「ホントマジお願い!! 銀さんピンチなの!!」

……あぁ、俺って弱い。
こういう人の頼みって断れない。
元いた世界でも掃除当番、何度押し付けられたことか。
なんて考えながらも仕方なく俺は
「分かった。今から銀さん家行くよ」
と返事したのだった。

◇◆◇◆

「銀さん、ここ煙草臭い、酒臭い、帰りたい」
今、俺は公子捜索中である。
公子、通称ハム子はどうやら夜な夜な遊び歩いていたようだが、一週間家に帰ってこなくなったらしい。
心配になった父親が捜索願を万事屋に出した、と。
え? なんで俺がいるのかって?
……銀さんが手伝ったら、甘味奢ってくれるって言ったから。
俺、甘味には弱いのよ。

「銀さんー。トイレから早く出ろよー。神楽ちゃん達待ってるよー多分」
二日酔いでダウンしている銀さんはトイレから出ようとしない。
俺がドアを叩きつつ呼びかけても「うーい」「あー」「おうー」などしか返事はない。
イラッとしてきた。
ドア、蹴破ろうかな。
そう考え出した、その時だった。

俺の真横に立った一人の女性。
「あっ!! ハム子!!」
それは俺達が探している相手、ハム……公子だった。
「アンタ誰よ……。私はアレが欲しいの!! もう金のない私はお払い箱ってわけ? なら、警察にタレこんでやる!!」
自分の隣で喚く公子。
トイレの中の銀さんも困惑しているようだ。
「何、祇月君? そこにいるのハム子なの? ゴメン、銀さん今いつものより水っぽくてトイレ出れない」
「馬鹿言ってねぇで早く出て来い!! ヤベェんだって……!!」

直後響き渡った発砲音。

「祇月!!」

個室から木刀を構え飛び出た銀さん。
しかし時既に遅しだよ。
もーやっぱり面倒事巻き込まれちゃったじゃん。





(銃とか剣とか、世の中になかったら平和になるのだろうか)
そんなことないと思うよ。
平和なんて、なんのさ。フッ、みたいな?