二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼  化け狐 ( No.6 )
日時: 2010/08/11 20:16
名前: 悪夢食 ◆VuRwr/DrPo (ID: PQvy21Xz)

第二話
   新選組(このPC、新撰組になっちまう^p^)

嫌々裏通り奥に進むと。

「あ」

浪人が切り殺されていた。
その隣には浅葱色の羽織を血に染めた狂った白髪の赤い眼が2人ほど、立っていた。
片手には血のついた刀をしっかりと握っていた。
そのこうけいを見た男は家に肩を寄せ、軽く頭を忍ばせる。
助けるか、とも思ったが浪人はおそらく死んでるし、新選組関連だし、なおかつ女が関与してないから、とそれをあきらめた。

「面倒……。帰ろっと!」

そう思って顔を戻すとき。
薄桃色の何かが家と家の間にしゃがんでいるのが見えた。
……女の子だ。男装してはいるが、たしかに女の子。
あんな下手な男装、見たことがない。
男はその場に残って、その女の子の逃げるところを見届けよう、と思った。
赤い眼はもう息絶えた浪人を何度も何度も切って、喜びの声を上げていた。
それを見て、別にかわいそうでもないように男はめを手で押さえ首を左右に振った。

「うわぁ、むごいなぁ」

浪人の顔が認識できないくらい滅多切りした時、女の子が動き出す。
ゆっくり、用心深く、その赤い眼に見つからないように……。
でも、その子の眼はその浪人を切っている赤い眼に向いていたため、その手を置いた場所に何があるのか認識できなかった。

「あ〜ぁ」

        【ガコンッ】

女の子が手を置いた木の板が倒れ、小さな音を立てる。
その音は絶望的に小さく、また大きかった。

「やっちゃったよ」

女の子は、気づかれた。