二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼  化け狐 ( No.71 )
日時: 2010/08/23 21:08
名前: 悪夢食 ◆VuRwr/DrPo (ID: FQaXdAFn)
参照: 中一なのに中二病だぁ\(^p^)/俺テラキモスww

第七話
  【……兄さんか?】

(読者置いてけぼりの話です。
読む時は覚悟を。今回はギャグなし……と思われ)

池田屋に罵声や刀のぶつかる音、悲鳴が響く。
その物音はきっと外で待っている千鶴ちゃんにも聞こえているだろう。

「……くっ」

くそ、手がまわらねぇ!
今俺の得意武器に入っているクナイやら石でできた武器でいっせいに3人ずつと戦っている。
一対一では負けると判断してんのかこいつ等!できた頭だなっ、ハッ!
……いや、人数が馬鹿みたいに多いだけか。

「ッチ、ちょこまか動くんじゃねぇっ!!」

三人がすばやくてうっとおしい。
だからイライラしていたおれは軽くジャンプして石の尖らせたつぶて(>66参照)を適当に投げた。
……うん。あたった。

「てめぇ、あぶねぇよ!!」

危うく見方にも当たる所だったみたいで、新八に怒鳴られた。
つか、あともう少しで薬がきれちまうっ!
こんなに長引くんだったら2個ぐらいのんどきゃ良かったぜ!

「……ッチ」

次の3人をなぎ払うと、裏口からぬけ、屋根の上に上った。
そこで薬を使おうと思う。
でも、そんなにうまくいくはずなかった。

「なっ……」

胸元の着物が着られていて、薬袋も切られていた。
……持っていた三個、全部お陀仏。
次に頬に刀が飛んできた。
俺が避けきれないほどのスピードだった。
うわっはー、俺成仏できないよ?何やってんの?

そこで軽く一回転すると次の刀は外れた。

『……チ、やるようになったものだな、鈴』

鈴……ッ!!その名で呼ぶなッ!!
その名で呼んでいいのは兄さんだけ!!

「……兄さんか?」

静かに訊ねてみた。
相手の顔は暗闇でよく見えないが、黒いフードをかぶっている。

……くそ、発作が尋常じゃない…………。
黒いフードは静かに答えた。

『……そう、だが?』

やっぱり、『この世界』にいたか。
馬鹿野郎、殺してやる殺してやる。

この感情が発作を駆り立てる。
俺は悲鳴を上げ、兄さんは静かに笑っていた。
何がおかしい、何が笑える!!
跪いて苦しみを耐える俺をなぜ笑っていられる?
もしかしたら兄さん、いや【赤飯 泉鈴(せきめし せんすず)】は俺が、俺じゃなくなっていくのを楽しんでいるのかもしれない。
それを完全と呼んだ泉鈴。ギャグがいえないじゃねぇか!!

『兄さん、ねぇ兄さん__』

マタだ。俺が自分を超えると、よみがえるアノ頃。


『……』

『どうしたの?ねぇ、返事をしてよ』

『この世は』

『……え?』

『この世は________』



「ヤメロォォォォッ」






____その時の俺は俺じゃなく、俺の大嫌いな

____そして兄さんが大好きな俺だった。






「我が九尾ッ!!この者の背後につく友人!」