二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼 化け狐 (絵師さんぼs(( ( No.88 )
- 日時: 2010/08/29 19:46
- 名前: 悪夢食 ◆lWYtn5MZ2k (ID: FQaXdAFn)
第九話 かたりーべ目線
【馬鹿が、九尾の力はこんなものか?】
九尾となった灸は、おもむろに腰につけた刀を抜く。
そして泉鈴にその刀を向け、怪しく微笑む。いや、見下すほうが正しいか?
「喜べ小僧。わが真剣で地の果てに葬ってくれる」
すると泉鈴はしばらく面食らっていたようだが、すぐ口元をゆるませ、自分の刀についた灸の血を風を裂いて屋根の上に落とした。
「フフ、笑わせてくれる。九尾が十尾に勝るものか(まさるもの)。その皮、剥いでくれよう!」
そしてフードを取り、そのフードを床に叩き付けた。
斎藤のように縛ってある長く蒼い髪と同じく蒼い眼があらわになる。
それをみると九尾(灸)はそれは我にでも言えるものではないかと口で笑うと、足に力を込め、まるで獣の様に泉鈴に切りかかった。
「ふむ……」
泉鈴は後ろに軽くそると、その太刀を避け、無防備な九尾の腹に刀をつきさした。
「ぐっ……」
しかし九尾もそれを素早く刀と左手で挟み、叩き落した。
そして一二歩下がると、クナイを投げる。
クナイは軽く曲線を描くと、泉鈴に向かって飛んでいく。
「馬鹿が……。九尾の力はそんなものか?」
しかし、クナイは泉鈴の刀によって、スピードを落とし、無残に屋根の上に転がった。
そして泉鈴は顔を上げる。
「……ッ!?」
その九尾がいた場所には誰の影もなかった。
ただ、自分の右のわき腹に深く、刃が刺さっていた。
「……“十尾の力はこんなものか?”」
九尾は背中を向けている泉鈴にあざ笑うかのように語りかける。
それを聞き、泉鈴は唇を軽く噛み、そしてすぐにいつものように微笑んだ。
「…な、らば、みせて……やろう。私の十尾の力!」
泉鈴が刀を構えると、泉鈴の蒼い眼が赤く染まった。
そして、目を閉じ、一回。刀を振るった。
九尾は危険を感じたのか、刀を腹から抜き、自分の目の前に縦に持ち、自分を守る盾にした。
するとすぐに刀と刀が交じり合う音がして、泉鈴の刀がはじかれた。
……はず、だった。
「なっ……ッ!!」
確かに泉鈴の刀は弾かれたのだが、九尾の腹と首筋、そして腕から血がたれた。
それも、おびただしい量の。
「これが、十尾の力、だ」
泉鈴が先ほどの場所から消えた。
そして九尾の腹に、刀が刺さっている。自分がやったのと同じように。
「ガァッ……!!がはっ……」
九尾は口から血を出すと、その場に倒れた。
「……あっけないな。もう少し楽しめると思ったのだが」
〜〜あとがき〜〜
えと、まずお知らせ。
文の中に「線鈴」という文字が入っていたらスルーをお願いします。
よし。この話は、俺が一番好きで、一番嫌いな話ですw
だって泉鈴のなまえがセンス豆とか線鈴とかになるんだもん。まぁドMだし、いいけど。
ドMでシスコンとかパネェwww