二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 江戸に舞い散る薔薇の花 —銀魂 【出会い編】予告 UP! ( No.138 )
- 日時: 2010/10/21 20:20
- 名前: リリ (ID: a5DdqbyH)
第八訓〜初対面の人にあいさつするって結構恥ずかしい〜 前編 時期【六訓後】
「はぁ〜。」
朱里はとぼとぼとかぶき町を歩いていた。
なぜなら、朱里はあのあと、お登勢や、キャサリン、たまを紹介してもらっていたのだが、とつぜん定春が暴れだし、小一時間掃除をやらされていたからだ。
「なんであたしまで怒られなきゃいけないのよ・・・・。ったく。」
ブツブツ呟きながら、朱里が角を曲がると、
ドン
誰かにぶつかった。
「あ、すいやせん・・・。」
「いや別に・・・。」
聞き覚えがあるような声に朱里が顔をちらりと見ると・・・。
「あああーーーーっ!!おとといのチンピラ黒服集団の—!」
見覚えのあるその顔に、朱里はおもわず叫んだ。
「え、あんた誰ですかィ?」
思い出せない様子の相手に、朱里はまたしても叫んだ。
「は!? あんたあたし捕まえにきてたじゃん!万事屋に!」
「旦那の・・・?おととい・・・・。あ、そういやその赤髪、見覚えが・・・。」
思い出したように言うのは、ほかならぬ、沖田総悟であった。
「おい。会ってから一週間もたってないんだけど。しかもさ、これ、どうしてくれんの?」
朱里が自分の肩を指差した。 そこには、べったりとチョコミックスソフトが付いていた。
「あー、すいやせん。」
「それだけかい!」
あまりにあっさりした総悟の物言いに、朱里が怒ろうとすると、
カラン
下から乾いた金属音がし、二人で下を向くと、双剣の片方が落ちていた。
「あ、やべ。」
朱里がおそるおそる右を向くと、
「さぁて・・・・。屯所までご同行願いまさァ。」
とても爽やかな笑顔の総悟が立っていた。
朱里は思った。
—こいつ、あたしと同じ眼をしている—
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「んで?こいつがその廃刀令違反者か?総悟。」
手錠をかけられ、ふてくされている朱里を指差したその男は—土方十四朗である。
「コイツ、おとといの・・・。」
つぶやく土方に、
「どーもそうみたいなんでさァ。さっきっから、
『銀〜!神楽ァァ!ダメガネェェ!助けてェェ!』
とか、しきりに叫んでますからねィ。」
と、総悟が答えた。
「そーか。 ま、名前聞いとこうか、一応。」
さっきからしきりに叫んでいる朱里に向かって土方は言った。
「て・・・う・・・し・・り・・・。」
「あぁ?聞こえねぇなぁ。」
ぼそぼそという朱里に、耳をよせ、挑発的に言った土方だったが、次の瞬間、
「天翔朱里!! 8月19日生まれ! 身長162cm!体重と年齢はトップシークレット!!!好きなものはおいしいもの!嫌いなものは—」
すごい大音量で叫びだした朱里は、そこで一度切り、息を吸い込み・・・・。
『おまえだァァァァァァ!!!!』
と、今までで一番大きな声で叫んだ。
「名前言ったけど?」
フンと顔を背ける朱里に、土方が口をひらこうとすると、
スパーン!!
とつぜん戸が開け放たれ、
「トシィィィ!総悟ォォォ!どうしたァァァァ!!」
と、声が振ってきた。その声の持ち主は、
「あれ、近藤さん、どうしたんですかィ?」
—真選組局長、近藤勲であった。
続く