二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 江戸に舞い散る薔薇の花  —銀魂 ( No.69 )
日時: 2010/08/18 09:26
名前: リリ (ID: JGzXFNlX)

第四訓〜髪って染めると痛むよ?〜

腹が減ってぶっ倒れたあたしは、朱里は、久しぶりに、あの頃の夢を見た。
— 攘 夷 戦 争 の 夢 を
        *

「死ねェェェェ!薔薇姫ェェ!」
くそっ!また来た!
バシュッ!グチャッ!
押し寄せてくる敵に、あたしが刀を振るうたび、あたしの髪は、赤に染まっていく。あたしの— 銀髪は。次々と来る天人を、斬った、その血で。どんどんどんどん髪にしみこんでいく。洗ったって、落ちやしない。また濃くなる。いやだなぁ。
そんなことを考えながら、あたしは、刀を振るって、振るって、斬って。もう、どのくらい経っただろうか。さすがに眠くもなってきたなぁ。ボンヤリして行く頭。まともに物が考えられなくなってきた。あたしは完全に油断していた。背後から来る敵に気がつかなかった。
「しまっ・・・・
ヤバい!そう思った時はもう遅かった。あたしは一瞬で覚悟を決めて、目をつぶった。
バシュッ!!
・・・・・あれ?痛くない・・・・・そっか・・・もうあたし、死んだんだ。
「ボーっとしてんじゃねェぞ。朱里。」
この声は、この、声・・・・・
「銀・・・・?」
いや、ここ天国だし・・・そんなわけ・・・・。
あたしは恐る恐る目を開いた。
「・・・・!銀!」
そこには片膝をついた銀がいた。脇腹からどくどくと血を流して。
「ちょっ・・・バカ!死ぬ気かアホ!」
「うるせェよ・・・・お前がなんと言おうがなァ俺がやるべきことを決めんのは、俺だ。・・・・・ゲホッ!」
バタッ
銀が倒れた。
「カッコつけて死ぬんじゃない!この大馬鹿!そんな大口叩くなら、最後まで生き抜いてみせろ!」
何やってんだよ・・・・・この天パが・・・
「ゲヘッ、なにやってんだぁ?おまえもすぐ行かせてやるよ・・・おらぁ!」
天人がそう言った瞬間、あたしの何かがプチっとおとをたてて切れた。
「殺せ。」
その2文字だけしかあたしの頭の中にはなくて、あたしは・・・それを実行した。何時間たっただろう。気づいたら、周りには、死体の山。
「もう、何が何だか、分からないや・・・・」
あたしは銀だけ背負って晋やヅラの処に帰った。
それから色々あったけど、あたしが気付いた時には、戦争は終わっていて、みんなとの思いでが、やけにくっきり覚えてて。そして、最後の、銀の、あの言葉。
「じゃあな。」
いやだ、いやだ、行かないで!あの時のことがフラッシュバックして、もうあたしの手からは全部無くなってて。いやだ・・・・もう、さみしいのは・・・・いやだ!
                 *
ガバッ
あれ?ここ・・・どこ?見渡すと・・・・・・
何かチャイナ服着た子。
地味メガネ。
かっこいい黒髪の男・・・・の人。
そしていつのまにか
「う〜んいいニオイ!あっ!何これ!おいしそ〜!」
と、叫んでいて。
あれ?あいつは・・・・銀か!
「あ!銀!久しぶり!あれ、この子たちは?」
またまたいつの間にかもっともな疑問も発していて。
「ええええええええええええええええ!」
そんなにおどろくことすか?
                        続く