二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 僕が、もしも——。【REBORN】 ( No.15 )
日時: 2010/08/16 19:21
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

「・・・」
「十代目・・・」

十代目の部屋に入ると、十代目は写真を見ていた。
監視カメラか、盗撮用のカメラに映っていた写真らしい。
苦しげに見ていたのは、壊崎の写真だったのは、見ずとも判った。

「大丈夫ですか、十代目。顔色が良くないですよ」
「あぁ・・・大丈夫だよ、獄寺君」

そういってるけども十代目の表情は——良くなかった。

「・・・」

『沢田綱吉は何時発狂しても可笑しくない精神状態だろうね』
『・・・』
『彼にとって大空は彼女だったのだから、ね』

雲雀はそんな風に話していた。
この前、十代目を精神科に連れて行った時の結果を教えに来たのだろう。

                               その結果が——何時、狂っても可笑しくない状態。


『壊崎・・・』
『多分、彼女は白蘭に操られているんだろうね。だけど、彼女は白蘭のおかげで「 覚醒 」しているも同然なんだから、白蘭を倒せば彼女も———』

俺は、胸を押さえつけた。





僕はそんな前の頃を思い出しながら、フフッと笑う。

「・・・白蘭」
「何?」
「髪をいじるの、止めてほしいんだけど」

僕は何時の間にか彼女の髪を解いていたらしい。
長い髪が降ろされていた。


(十年後の・・・姿そっくり、だね)


凛々しい表情は、変わらない。
違っているのは———瞳に意思を宿らせている事だけ。

「・・・」





突然白蘭の手が止まった。
俺は振り向いて、白蘭の顔をうかがう。
白蘭の表情は、曇っていた。

「・・・白蘭、此処はマシュマロだけなのか?」
「あ、あぁ、他に何が食べたい?」
「甘い物」
「じゃあ、パフェ、食べる?」
「あぁ」

白蘭は、上手く笑えずに俺を見ていた。




(俺の知らない事を思い出しているような気がした)