二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 僕が、もしも——。【REBORN】 ( No.16 )
日時: 2010/08/16 19:43
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

初めて、美しいって、思えたのに。



—Flame,07— 霧と夜と空


『白蘭様、宜しいでしょうか』

モニター越しにレオナルド・リッピの声がした。
終夜君は、不思議そうに首をかしげている。

「うん、いいよ。入ってきて」

入ってきたレオ君の表情が一瞬にして驚いた表情に変わる。
その視線は、僕の隣にいる終夜君に向けられていた。

「レオ君。どうしたの?」

僕は可笑しそうに笑う。

「・・・いえ。その方は・・・」
「あぁ、「 初めて 」会うよね?壊崎終夜君だよ」
「・・・」

レオ君は少し戸惑いながらも、僕に顔を向けた。

「入江正一様から伝言です。・・・今言っていいでしょうか?」
「うん、かまわないよ」
「・・・十年前のボンゴレ十代目が現れたと・・・」

——ガシャンッ

隣に居た終夜君が、持っていたグラスを落とした。


(凄く不安そうな顔してるね・・・だけど、君を行かせるわけには行かない)


「ダメだよ、終夜君」
「・・・何で」
「だって危ないからだよ。君が居なくなったら僕はどうすればいいの?」
「・・・判った」

終夜君はスッと、僕の隣に大人しく座った。
すると終夜君が急にレオ君をうかがい始めた。

「どうしたの?」
「・・・何でも無い」

そういって、ソッポを向いた。





白蘭の部屋に入ったとたん、一番先に目に入ったのは十年前の彼女の姿だった。
長い髪はピン止めやゴムで纏められ、ロングに提げられていた。
多分、白蘭が降ろさせたのだろう。
十年後の彼女と———重ねた事がわかった。
すると彼女は急に僕の事を伺い始めた。


(・・・「 超直感 」ですか)


僕は誰にも見えないようにクスッと笑った。