二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 僕が、もしも——。【REBORN】 ( No.19 )
日時: 2010/08/20 10:10
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

「終夜、君・・・?」
残酷な、未来。



—Flame,08— マーレリングとボンゴレリング


「終夜君、コレを君に受け取って欲しいんだ」

そういって僕が彼女の指に嵌めたのは、《マーレリング》。
黒い石と羽が付いた、《夜空のマーレ》。
彼女の指には既に夜空のボンゴレリングが嵌っているが・・・。

(僕の物の証はちゃんと示してあげなきゃね)

僕は彼女に笑いかける。
彼女が今——どんな心境なのかは判らない。


——心はまるで無いも同然なのだから。


「終夜君。僕のして欲しい事、やってくれるよね?」

そういうと終夜君は何も言わず、頷いた。

「沢田綱吉君を———殺して欲しいんだ」


                               十年後の君のように——ね。





「何だよ緊急招集って」

全員が作戦室に集まった。
リボーンが真剣そうに話し始めた。

「突然だが、壊崎が見つかった」
「終夜君が!?」
「無事なのか小僧!」

するとリボーンが顔を歪ませる。
後ろをチラッと見ると雲雀さんも壁に背をもたれながら顔を歪ませていた。

「無事といえば無事だが・・・」
「終夜は、ミルフィオーレファミリーの、六弔花になっている。それも———過去の時代の、終夜が、だ」
「!?」
「どういうこと、だよっ・・・」

俺は途切れ途切れに言葉を発する。


(何で敵側の、ミルフィオーレに・・・?)


「終夜はボンゴレを捨てたんだ。この時代の終夜と同じようにッ・・・」
「同じって・・・」
「この時代の壊崎終夜はボンゴレを裏切り、ミルフィオーレファミリーの幹部として現れたんだよ」

後ろに居た雲雀さんがそう、言った。
思考が真っ白になる。


(判らない。判らないよ)


どうしたらいいんだ・・・俺は。


◆——数ヶ月前


「アイツが寝返ったのには変わりは無いんだ」

リボーンが彼に説得をする。
俺は顔をしかめる。
拳を強く握り締めた。

「だけどッ・・・」
「アイツは!ボンゴレを裏切った!それに代わりは無いんだ!」
「だけど終夜を傷つけるわけにはいかないんだ!」
「いい加減に現実を認めろ!アイツは敵だ!」

全ての言葉が、胸に突き刺さる。


—コンコンッ


「ちょっといいかい?沢田綱吉」
「・・・雲雀さん、何の用ですか?」

雲雀は一枚の紙を沢田綱吉に渡した。
その紙を見て、目を見開く。

「コレで、判っただろう。アイツは敵だ」
「・・・」


(何かが、壊れる音がした)





(今の状況と、君の状況は同じだよ・・・)

雲雀は、つらそうにそう感じていた。