二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 僕が、もしも——。【REBORN】 ( No.20 )
- 日時: 2010/08/17 09:36
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
作戦まで後—— 一日。
明日。
俺達の作戦が開始される。
(・・・終夜、君)
何で、ミルフィオーレに?
判らない、判らない、判らない。
「う・・・」
◆
「じゃあ、終夜さんも作戦に参加するんですね?」
モニター越しに、入江正一は白蘭に聞いた。
白蘭はマシュマロを口にしながら、隣にいる本人——壊崎終夜の頭を撫でていた。
『そうだよ。彼女も今回の作戦に参加するんだ』
フフッと笑う白蘭は、楽しげで——。
入江正一は、笑わずに話した。
「では、作戦を開始します」
『うん、じゃあまた、後でね。正ちゃん』
ブチッと回線は切れる。
入江正一は安堵した。
(白蘭さん、バレて、無いよな・・・)
そう、安堵した。
◆
「本当、情けないよねぇ・・・」
「何がだ!」
目の前にいるジンジャー・ブレッドとラルが戦っている中、俺達は見ているだけだった。
地下アジトは、雲雀さんが敵を食い止めてくれている。
俺達はまさに敵の現況ともいえる日本支部に来ていた。
ジンジャーブレッドが笑う。
「だってぇ、《嘘吐き》はやっぱり嘘を吐いてるだけだもの♪それに・・・あの《夜空のアルコバレーノ》だって♪」
「・・・!?アイツが・・・!」
「え・・・?夜空の、アルコバレーノ?」
俺達は首をかしげた。
ジンジャーブレッドはクスクスわらい、言う。
「73—トゥリニセッテ—の最終にして最後の存在・・・《夜空》は殺されたんだよ?」
「アイツが死ぬわけ無い!アイツは・・・」
ラルが、声を張り上げた。
「アイツは!誰よりも大空に近い夜空だ!」
「《世界を見透かす力》を持つアルコバレーノでも、死ぬときは死ぬんだよ!アハハッ・・・」
ジンジャーブレッドが、指を鳴らした。
◆
「終夜君、もう行くの?」
「・・・」
無言で、刀を手入れして、背中に背負う終夜君を見て、僕はクスッと笑って見せた。
「だけど、まだ早いよ。終夜君」
彼女の腕を引っ張って、阻止する。
終夜君は大人しく僕の隣に座った。
「さぁて、終夜君、ゲームが始まるまで・・・僕と一緒にいようか」
僕は、クスリと笑った。
◆
沈んでいく闇の中で、俺は白蘭の心を見ていた。
全ての言葉が真実かどうかなんて、どうでもいい。
(白蘭は、何を思っているんだ?)
判らないけど・・・知りたいとは思っている。
こんなにも、俺を必要としている人がいるなら。
此処に居ても、いいかな、と思った。
(白蘭は、何故か俺と似ている気がする)
判らないけども、しばらく、側に居たいと思った。
それだけは———確かだった。