二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 僕が、もしも——。【REBORN】 ( No.20 )
日時: 2010/08/17 09:36
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

作戦まで後—— 一日。
明日。
俺達の作戦が開始される。


(・・・終夜、君)


何で、ミルフィオーレに?
判らない、判らない、判らない。

「う・・・」





「じゃあ、終夜さんも作戦に参加するんですね?」

モニター越しに、入江正一は白蘭に聞いた。
白蘭はマシュマロを口にしながら、隣にいる本人——壊崎終夜の頭を撫でていた。

『そうだよ。彼女も今回の作戦に参加するんだ』

フフッと笑う白蘭は、楽しげで——。
入江正一は、笑わずに話した。

「では、作戦を開始します」
『うん、じゃあまた、後でね。正ちゃん』

ブチッと回線は切れる。
入江正一は安堵した。


(白蘭さん、バレて、無いよな・・・)


そう、安堵した。





「本当、情けないよねぇ・・・」
「何がだ!」

目の前にいるジンジャー・ブレッドとラルが戦っている中、俺達は見ているだけだった。
地下アジトは、雲雀さんが敵を食い止めてくれている。
俺達はまさに敵の現況ともいえる日本支部に来ていた。
ジンジャーブレッドが笑う。

「だってぇ、《嘘吐き》はやっぱり嘘を吐いてるだけだもの♪それに・・・あの《夜空のアルコバレーノ》だって♪」
「・・・!?アイツが・・・!」
「え・・・?夜空の、アルコバレーノ?」

俺達は首をかしげた。
ジンジャーブレッドはクスクスわらい、言う。

「73—トゥリニセッテ—の最終にして最後の存在・・・《夜空》は殺されたんだよ?」
「アイツが死ぬわけ無い!アイツは・・・」

ラルが、声を張り上げた。

「アイツは!誰よりも大空に近い夜空だ!」
「《世界を見透かす力》を持つアルコバレーノでも、死ぬときは死ぬんだよ!アハハッ・・・」

ジンジャーブレッドが、指を鳴らした。





「終夜君、もう行くの?」
「・・・」

無言で、刀を手入れして、背中に背負う終夜君を見て、僕はクスッと笑って見せた。

「だけど、まだ早いよ。終夜君」

彼女の腕を引っ張って、阻止する。
終夜君は大人しく僕の隣に座った。

「さぁて、終夜君、ゲームが始まるまで・・・僕と一緒にいようか」

僕は、クスリと笑った。





沈んでいく闇の中で、俺は白蘭の心を見ていた。
全ての言葉が真実かどうかなんて、どうでもいい。


(白蘭は、何を思っているんだ?)


判らないけど・・・知りたいとは思っている。
こんなにも、俺を必要としている人がいるなら。
此処に居ても、いいかな、と思った。


(白蘭は、何故か俺と似ている気がする)


判らないけども、しばらく、側に居たいと思った。
それだけは———確かだった。