二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 僕が、もしも——。【REBORN】  〜Ⅰ世ファミリー編〜 ( No.30 )
日時: 2010/08/17 17:01
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

(大空、)

空を見上げれば心の奥深くに、引っかかる物があった。


——ザザザ・・・


ノイズの掛かった記憶。
判らなかった、判らない。
俺はゆっくりと目を閉じた。





「にしても、プリーモ、夜空の守護者って聞いたとたん表情を変えたよな」
「そうか?」
「あぁ。なんてゆうか、懐かしいって感じで」

そうだ。
懐かしそうに俺の姿を見ていた。
まるですがり付くように。

「・・・もしかしたら、壊崎とお前の姿を重ねたのかもな、お前等ソックリだからな」
「・・・終夜の事を?・・・でも、何で——」

俺は少し考え込みながら、その日を終わりにした。


——ボォッ


「・・・ヨル」

悲しげに、プリーモは沢田綱吉の表情を見ていた。

「初代、お前は壊崎とツナの面影を重ねているんじゃないのか?」

リボーンはツナの隣に座り、そう聞いた。
プリーモは顔を俯かせ、頷く。

「そうだ、ヨルは・・・デーチモと良く、似ている」
「・・・ヨルというのは壊崎の事なんだな」
「あぁ・・・」

懐かしそうに苦しげにそう言った初代の目には、悲しみだけを残していた。
そんなプリーモを見てリボーンは溜息をつく。

「プリーモは壊崎・・・いや、ヨルの事を大事に思っているんだな」
「あぁ、世界で一番大切な存在だ」
「じゃあ、何故壊崎は、ヨルはこの時代に居る?ありえねぇことだ」

プリーモは俯かせていた顔を起こし、一息で言葉を発する。

「ヨルは・・・俺が零地点突破で封印していた。それを——今、この時代によって封印はとかれた」
「・・・」
「あぁするしかなかったんだ。アイツを『助ける』のには——」

悲しげに言うプリーモの頬に、涙が一筋、流れた。




(初代大空の意思)