二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 僕が、もしも——。【REBORN】 〜Ⅰ世ファミリー編〜 ( No.32 )
- 日時: 2010/08/17 18:24
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
——ねぇ!———!
「・・・?」
目を覚ませば朝になっていた。
何故かとても懐かしい記憶を思い出していたような——?
「オイツナ。残る試練は霧とお前だけだ・・・オイ、ツナ聞いてるのか」
「・・・うん、」
俺は頷いて、起き上がる。
「なぁ、リボーン」
「何だ」
「この戦いが終わったら———きっと、終夜は戻ってくるよね・・・?」
「・・・わからねぇ」
リボーンはそれだけ言って、俯いた。
◆
クロームが可笑しいと聞き、俺達は黒曜ランドに入って行った。
その奥で、初代霧の守護者が現れ、クロームを操っていたと言った。
俺の目に怒りが宿る。
ボロボロの姿でD・スペードは喋りだした。
「ん〜ん、貴方の目・・・彼女と似ていて嫌ですね・・・凄く、不愉快です」
「彼女・・・?」
「壊崎の事か!?」
隣に居た獄寺君がそう叫んだ。
D・スペードは、ハハッと笑った。
「えぇ、そうですよ。貴方の目は彼女と似ていて不愉快です。その、覚悟を称えた瞳が・・・」
ギッと俺を睨んできたD・スペードに俺はスッと拳を降ろした。
するとプリーモが現れ、Dをなだめた後、俺を向いた。
そして、証を渡してくれた。
「・・・ボンゴレⅩ世・・・」
「・・・何ですか?」
「貴様に、教えておかなければいけない事がある」
そういって初代は、俺の額に人差し指を乗せた。
—ポゥッ
プリーモの指に炎が灯る。
「・・・!?」
「貴様に、ヨル・・・いや、「 未来から来た 」ヨルの記憶を・・・受け渡そう」
全ての記憶が——開放される。
流れ込んだ記憶に、俺は呆然と立ち尽くしていた。
初代が消えた後——俺は、ひざまづいた。
絶望ではなく、希望と、開放感。
「・・・十代目?」
「ツナ?」
「・・・」
俺は、涙を流した。
(真実を取り戻した)(やっと———)
◆
「・・・コレでよかったのか?」
「あぁ、コレでいい」
プリーモは少しだけ微笑んでみせる。
悲しげな微笑だった。
「真実、でござるか」
「・・・あぁ。元々終夜は、ヨルは———」
———この時代の、人間なのだからな。
◆
全てを——思い出す。
思い出した記憶は、凄く幸せなものだった。
「ツナ?どうしたんだ?」
山本の声が聞こえた。
俺は記憶の追憶を止めて、山本の顔を見た。
「思い、出したんだ」
「何をだ、ツナ」
隣にリボーンが座って俺の話を聞く。
突然現れた骸も、俺の話を聞いていた。
「終夜は、俺の———」
そうだ、思い出したんだ。
全ての真相が全て全て全て。
空のように広く流れて行って。
広く大海の様に大きく広がっていって。
「・・・俺の、」
俺は、涙を流した。
拳を胸の前で握る。
「終夜って、名前じゃなかったんだ。改名して——数千年もの月日を流れて、記憶を失って。最後の最後の記憶を失っていたんだ・・・、だから、プリーモは・・・ッ」
——終夜を——封印したんだ。
「・・・戻ろう、未来へ」
「・・・あぁ!」
この記憶を———終夜に渡しに行こう。
俺は、終夜を迎えに行く。
・・・いや、迎えに行くのは———俺の。
俺の、大事な———。