二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 僕が、もしも——。【REBORN】  〜未来決戦編〜 ( No.41 )
日時: 2010/08/18 14:59
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

真っ暗な闇の中。
暖かい光が差し込んできた。
俺はその光が指す空を見上げた。

「・・・ツナ・・・?」

懐かしい、暖かいその光。
俺は空に手を伸ばした。


——期待なんてしていなかった。


—パシッ



                               ——終夜!俺と一緒に帰ろう!




「・・・ツナ・・・」

俺は、その手を握り返した。





「・・・」

終夜はゆっくりと目を覚ました。

「終夜!」
「終夜殿!」
「壊崎!」

虚ろな目のままだった。
虚空を見つめたままのその目は、もう力の無いマーレリングを握り締めた。
カタカタと肩が震える。

「終夜・・・?」
「・・・まだ催眠状態が解けていないのか、コラ!」
「いや、コレが元に戻った状態なんだよ」
「どういう事だ!」

入江正一君は言い難そうにしながら、話した。

「終夜君は、もともとその状態だったんだ」
「え・・・」
「つまり、催眠をかけられる以前から彼女は壊れていた・・・そうなのか」

リボーンが入江に聞いた。
正一君は頷いた。

「精神状態は、壊れたままだ」





「終夜君は先に過去に戻しておいたよ・・・あの状態だ。仕方無いからね・・・」
「・・・うん」

俺は、終夜を目覚めさせるくらいの力しか無かった。
だけど、過去に戻ったら絶対に——。

「過去に戻って、終夜に言うんだ」
「・・・綱吉クン。ありがとう」
「・・・さようなら」

そして、俺達は過去へ戻る。



「さようなら」







過去へ戻った俺達にユニは色々なプレゼントをくれた。

一つはマーレリングの封印。

そして未来での戦いの記憶を過去の仲間達に伝えてくれたんだ。
そして、ボックス兵器であるナッツ達を過去へ特別に連れてこれる事にしてくれたんだ。
前のボックスよりもずっとコンパクトなリングになって。


そして——。


「終夜を、迎えに行こう」


俺は、戻ってきた家を飛び出した。





                                 ——涙が頬を伝った。