二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 僕が、もしも——。【REBORN】  〜最終編〜 ( No.43 )
日時: 2010/08/18 15:59
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

——ねぇ!俺は、ずっと、———。



—Flame,18— 傷ついた心


「終夜はあれから、病院にこもりっきりなのか?」

あれから数日が経って、
学校で山本がそんな風に会話を切り出した。
俺は頷く。

「うん、ずっと、未来に居た時のままなんだ」
「大丈夫ッスか、十代目?」

獄寺君が俺の表情を見てそういってきた。

「あぁ、うん。大丈夫だよ」
「だけど顔色悪ぃぜ?」
「十代目、後で一緒に病院に行きませんか?」
「うん、そうだね。皆で行ってあげよう」

俺はそういって微笑んで見せた。





「・・・珍しいですね、雲雀さんまで来るなんて」
「興味が湧いただけだよ」

確かに、雲雀さんと終夜は会話した事さえまともに無かった。
俺は終夜の居る病室の扉を開けた。

「終夜、」
「・・・」

終夜の目は相変わらず何処を見ているか判らなかった。
何を考えているのかさえも。
只、何時も握っているのは力の失ったマーレリングだった。
そして、首からはボンゴレリングを提げている。
大事そうに、まるで大切な物を持つように。
俺は終夜の頭を撫でた。

「・・・変わってないですね」
「うん、ずっとこの調子なんだ」

俺は苦笑いで獄寺君に答えた。

「終夜はしゃべらないのか?」
「リボーン・・・。うん、まぁね・・・」

俺は何時の間にか隣に居たリボーンに答えた。


(何時も無言で、俺を見た事なんて数回なんだから・・・)


俺はハァッと重い溜息を吐いた。

「・・・じゃあ、終夜。また明日来るからね」

俺はそういって病室を後にした。





「終夜君はまだ病院に居るの?」
「うん、まぁ大体は落ち着いてきた、みたいな」

俺は母さんに夜、終夜の事を言っていた。
俺は箸でご飯を口に運ぶ。

「あ、そうだ。少しでも気晴らしになるようにお花なんかあげたらどうかしら?」
「花?」

俺は少し考えてみる。


(花か・・・うん、いいかもしれないなぁ・・・少しでも終夜が記憶を取り戻すかもしれないし)


俺は、静かに思考をめぐらして、二階に上がった。
二階ではリボーンが寝ようとしているところだった。

「リボーン、頼みがあるんだけど、」
「何だ?」
「あのね———」

俺は、リボーンに耳打ちする形でその計画を言ってみた。
ニッとリボーンが怪しく笑った。

「判ったゾ。ソレ位ならボンゴレの権力を使って出来るからな。九代目に頼んでやる」
「うん」

俺は苦笑しながらも、ベッドに入り、目を閉じた。