二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 僕が、もしも——。【REBORN】 〜最終編〜 ( No.45 )
- 日時: 2010/08/18 17:02
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
世界で一番大好きな貴方へ。
未来から過去へ。そして過去から未来へ。
—Flame,19— 君への贈り物
「始めまして・・・じゃないですよね。バジルと言います。お久し振りですね、終夜殿」
朝、そういって病室へ現れたのは、一人の少年。
何時もと違う少年だった。
俺は首を傾げて見せた。
「貴方に見せたい物があって来ました」
「・・・」
俺は少年に連れられるまま、歩き出した。
◆
たどり着いたのは広いホールの様な部屋のまん前。
「此処です」
そして、少年は扉を開ける。
「お誕生日おめでとう!」
そんな声が、扉を開けてもらったときに溢れ出した。
涙が頬を伝う。
溢れ出す記憶。
「・・・終夜、ずっと、待ってたんだよ」
「・・・」
抱きしめられる体。
涙が止まらずに頬を流れる。
「綱吉・・・ッ」
「ちゃんと思い出せた?」
「うんッ・・・」
「お帰り、俺の大事な、《兄さん》」
「・・・ッ」
記憶が一斉に溢れ出した。
——終夜、約束だよ?
——約束?
——うん、絶対に、俺の元に帰ってきてよ?
(あの時、俺は——判ってたんだ)
記憶の中から、お互いの存在が無くなる事を。
互いが赤の他人となることを知っていた。
だから、俺は——。
——うん、約束をしよう。
——エヘへ。
そういって笑う君の顔が、心に深く突き刺さったんだ。
「終夜、パーティーだよ、早くケーキを食べよう!」
「うん」
俺は微笑んで、みんなの居る場所へ歩き出した。
——カァァァァァ・・・
「ッ!?」
持っていたおしゃぶりと、ボンゴレリング。
そして力の失ったはずのマーレリングが光りだした。
「俺達も混ぜろ!」
「ったく、本当疲れるよ君たちの付き合いに付き合うのは」
「まぁいいじゃないですか、雲雀恭弥」
「久し振りだな、デーチモ」
「究極に久し振りだな」
「過去の終夜。俺達からのプレゼント」
——コツッ
靴の音が鳴り響く。
「え・・・」
——コツ、コツッ
「どう?」
「・・・ッ」
俺は、涙を流す。
枯れるかと思うくらいに。
「最高だよ」
俺は、満開の笑みを浮かべた。
◆
「コレでいいんですか、白蘭さん」
「うん、コレが罪滅ぼしって奴だよ」
入江正一はハァッと溜息を吐いた。
「まぁ、いいんですけどね。それに、僕達にとってもプレゼントだし」
「うん。それに、彼女の頼みでもあるしね」
「えぇ、彼女の力にも心底驚かされます。なんたって時空を捻じ曲げちゃうんですから」
そんな会話を繰り広げていたとき、一人の女の人が彼等の前に現れた。
「やぁ、一応は成功したよ」
「そう、ありがとう」
彼女はクスリと、笑った。
—HAPPE,END!—