二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 僕が、もしも——。【REBORN】 ( No.9 )
- 日時: 2010/08/16 15:27
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
新たな記憶に刻まれるのは、「 存在 」。
—Flame,04— 絆と、
次の日、何時もどおり学校に登校すれば真っ先に沢田君が俺に話しかけてきた。
「終夜君、昨日は大丈夫だった?」
「あぁ、うん。昨日は・・・有難う」
俺がそういうと沢田は顔を赤くしてあせっていた。
俺はそんな彼に、彼を重ね合わせて——。
クスッと笑う。
「終夜、昨日は悪かったな」
そういって現れたのは山本。
俺は苦笑する。
「大丈夫。もういいから」
俺は鞄を置いた。
「ホラ、獄寺も言えよ」
「・・・わりぃ」
「いいよ、別に」
俺はそういって、窓の外を見た。
◆
廊下を歩いている時、アルコバレーノが隣で歩いて来た。
「お前、何か隠しているだろう」
「さぁね。だけど、どっち道君達には関わり無い事だから」
「害は無いのか」
「聞けば害が及び、聞かなければ害は及ばない」
俺はそういって苦笑する。
「だから、聞かないほうがいい」
「・・・そうか」
俺は、そういって平和な空を見上げた。
◆
あの時。
俺は終夜を真っ先に疑ってしまった。
ツナは違う、とハッキリ言ったのに。
「・・・」
「山本、お前、自分を責めているのか?」
隣に居た小僧が、話しかけてきた。
「・・・俺が悪いんだ」
「俺はそうは思ってないけど」
俺は声のした方向に振り向いた。
ソコに立っていたのは、終夜。
「終夜・・・」
「勘違いしないで。勘違いという言葉は一番嫌いなんだ」
「・・・」
「謝ってくれればそれでいいから」
俺は、胸が苦しくなる感情を感じながら終夜の顔を見た。
何かにすがるように、切ない感情を抱いて。
「・・・本当に、悪かった。終夜」
「・・・だからもういいって」
俺は苦笑しながら言う。
「じゃあ、もう俺、行かなきゃ行けないから」
「おう!」
俺は、晴れた心を抱きながら、ニッと笑った。
◆
心の中がムシャクシャする。
あの時。
十代目の友達を苛め様としたのは——終夜じゃなかった。
勘違いだった。
完全な、自分の———。
「・・・クソッ・・・」
「獄寺君」
声がした。
後ろを振り向けば立っていたのは、終夜だった。
「・・・ワリィな」
「だからいいって。だっきも山本に言ったんだけどね」
終夜はなんでもないように、そう言った。
であったときの様な、無表情ではない少し笑った微笑で。
「じゃあ、俺、もう行かなきゃ行けないから」
「・・・」
去っていく終夜を見ながら、俺は自然と少しだけ笑っていた。