二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼【タイトルはそのうち決めます】 ( No.4 )
日時: 2010/08/21 17:45
名前: 奈絡 ◆nMFqOF/qCM (ID: 3rAN7p/m)
参照: http://俺の名はロックオン・ストラトス

 あ〜、ここは多分、新選組の屯所だろうな……
ということは、俺は新選組に捕縛されたってことか……
 くそっ、俺としたことがっ!!
架那は、自分のこぶしを畳にたたきつけた。
そのとき、部屋の襖が開いた。
襖の向うから出てきたのは、
「やあ、気分はどう?」
笑顔の沖田総司だった。
 くそっ、こいつ情報どうりの性格だな……
俺が黙って、沖田の動向を観察していると、
「まあ、いいや。僕は君を呼んでくるように言われたんだ。ついてきて」
沖田が歩き出したから、俺は沖田について行った。
 今は、まだ、逃げ出す時じゃない…
武器も全部奪われてるし……もっと情報を集めてから逃げ出すとするか
俺は、そう心に決め、歩いた。
「さ、ここだよ。入って」
沖田に半ば押し込まれながら俺は部屋に入った。
部屋には新選組幹部たちがいた。
 やっぱりね……幹部がこれだけ集まってるんだ。あの羅刹は、やはり、新選組にとって重要なんだな……
 なら、情報を頂いてから逃げ出すか……ここには、思ったことをすぐに口に出してしまいそうなやつもいることだし……
架那は心の中で笑った。
「おい!お前!」
「な、何ですか!?」
いきなり声を掛けられ、驚いた架那は、土方歳三の声に跳ね上がるような返事をした。
「名前を教えろ……」
 はぁ?人にものを尋ねる時は、まず自分から名乗れって母さんとかから教わらなかったのか!?
俺は心の中で土方歳三に向かって叫んだ。
「おい、どうした?さっさと言え!」
 わざわざ俺の情報をこいつらにくれてやる必要も義理もないなぁ……
だから俺は、大嘘をついた。
「あの、名前はありません」
俺は礼儀正しい男を演じて、そう言った。
俺のその言葉で周りが顔色を変える。
 ははは、普通見ることのない人間をみるとすぐにそんな表情になる。これだから俺は人間観察をやめられないんだ
「どういうことだ?」
真っ先に理性を取り戻した土方歳三が尋ねてきた。
「えっと、だから、その、僕には親もいなくて、だから、名前も分からないんです……」
俺は演技に演技を重ねた。
我ながらこんなことをするのはじめてだよ、と思いながら……
「そうか、ならいい。」  
 いいのか!?土方歳三!
「じゃあ、何で昨日あの場所にいた?」
土方歳三が聞いてきた。
「えっと、叫び声が聞こえたから、何があったのか気になって……」
俺がそう言うと、
「でもさ、これを僕たちの前に落としたのは、君だよね」
沖田総司が俺が昨日、沖田総司の前におとした木の板を持って俺に話しかけてきた。
「君みたいな、か弱そうな男の子なら、あんなものを見たなら、すぐに叫んだりすると思うんだけど?」
「というか、昨日僕はあの場所で君と全く同じ、その妙な気配を感じたんだけどなぁ……」
沖田総司は笑顔で俺にそう言ってきた。
 こ、この状況はすこしやばいなぁ
俺は心の中で頭を掻いた。


壱の一・完