二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: Chapterⅱ ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.210 )
- 日時: 2011/03/26 06:49
- 名前: うっさー ◆OOs7K0umK. (ID: bG4Eh4U7)
- 参照: 君の笑顔が浮かんでは、消えていく。
※これは、死ネタ。それが嫌だって、言う人は見ちゃいけません!!
全部、うっさーの妄想。
では、大丈夫な人だけ、どうぞー。
*+番外編+*
今日の朝はいつも通りだったんだ。
いつもみたいに、「行って来るね」って“輪廻”は笑ってた。
だから、「いってらっしゃい」って僕も笑ったんだ。
ねェ、
なのに、
なんで??
「なん、で。こんなに、冷たい、の??」
この体温は嫌いだよ。
輪廻だって、それぐらい知ってるでしょ??
「飲酒運転の車が、輪廻に追突したんだってよ」
紅蓮は、隣の銀花の頭を優しく撫でながら言う。
「そう」
僕は一言だけ言うと、その部屋から出て行く。
嗚呼、何で、みんな泣くのさ。
————————————————————それじゃぁ、輪廻が本当に居なくなるみたいじゃないか…。
***[氷帝屋上]
“唖李栖、気ィ落とすんやない”
忍足さんの悲しそうに言う声。
“唖李栖。銀花達がずっと一緒だから!!”
銀花の泣きながら言う声。
“……、お前も、姉離れが出来るから良いんじゃねーの??”
跡部さんはいつも通りの声。
“唖李栖、大丈夫、じゃないよね”
那紅埜はじっと、僕の顔を見て言ってた。
ナニ、言ってるの?? 僕は大丈夫だよ??
“良いか、唖李栖。変な気おこすんじゃねーぞ”
紅蓮の怒ったような声が響く。
変な気、って何さ?? そんなの起こさないよ。
「たださァ」
ぎゅっと、携帯を握り締める。
「君が居ないと、こんなにも色褪せてるなんてね」
あぁ、つまらない。
いらないんだ。
全部全部全部。
彼女が居ないなら、此処はただの、無機質な世界。
ボールの音も、彼女が追いかけるから色が付く。
青い空も、彼女が居るから、綺麗に見える。
明るい場所も、彼女の笑い声で明るくなれる。
ねェ、輪廻。
僕を、置いて逝かないで——————————————……??
携帯のメールボックスを取り出すと、何かを打ってから、彼は、フェンスを飛び越える。
「んー。ふぅ」
背伸びをしてから、前を見た。
「こんなトコに居るのに怖くないなんてね」
携帯の着信メロディーが右手の中で鳴り響く。
「ごめんね、跡部さん」
鳴り終わったら、彼は静かに目を閉じる。
頬には、彼が気付かなかった、涙の痕。
“この世界にサヨウナラ。跡部さん、僕、輪廻の居ない世界はつまらないや”