二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: Chapterⅱ ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.47 )
- 日時: 2010/10/17 01:09
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: イツモ、分カッテルノニ、知ラナイ振リヲスル君ガキライ。
*+第七話+*
「お久し振りです」
ニコッと銀花は笑いながら言う。
隣に居る“輪廻”はブスッとしていた。
「久し振りだね。アメリカへ帰ってたんだって??」
幸村がふわっと笑えば、銀花は頷く。
今でも、常勝立海大!!、と言う声が響いている。
その度に、もう一人の少女は嫌な顔をするのだ。
「輪廻の試合もあったので、一時戻ったんです」
歩きながら、銀花は幸村に言う。
少し先では、輪廻と紅蓮が歩いている。
「相変わらず、暁野宮は全勝。日本の期待の星、と言われているようだな」
柳が言えば、赤也は驚きの表情で柳を見た。
ブン太は「ヒュー」と口笛。
「よく知っていますね、柳くん」
柳生はメガネをクイッと上げながら言う。
「週刊プロテニス、に載っていたんだ。赤也も見たはずだ」
柳が言うものの、赤也は覚えてない、と言う顔。
***
「久し振りだな」
静寂に包まれる中、紅蓮が口を開く。
「電話、してたでしょ」
輪廻は前を向いて紅蓮に言う。
「お前、輪廻だよな」
輪廻は一瞬、紅蓮を見るが、直ぐに前を向く。
「当たり前でしょ」
たった一言。いつもの口調だ。
「それより、アンタは向こうに行かないの??」
向こう、と言うのは、後ろのレギュラー達のコトだろう。
その問いに、紅蓮は苦笑い。
「んー、良いや。俺が行っても、気まずくなるだけだろう」
彼は、人一倍周りを気にする奴だ。
それに加え、勘も冴える。
自分が行った所で、どうなるかが分かっているのだろう。
「でも、銀花のコト、まだす」
輪廻が話を途中で止めたのは、紅蓮のせいだ。
輪廻の目の前では、ニヤリと笑う紅蓮。
「しー」
紅蓮の左手の人差し指は、輪廻の唇にある。
「お前になら、分かるだろう…??」
上がった口角が、下がることはない。
「言ってはいけないコトもあるんだよ、輪廻」
静かに、それでいて楽しそうに彼は言うのだ。
「もう、アイツが悲しむ顔は、見たくないんだ」
君が一番、銀花のコトを想っているのに、
銀花が一番、君のコトを想っているのに、
すれ違う、ばかり。