二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 新型ボーカロイドの大暴走! ( No.2 )
日時: 2010/08/21 12:04
名前: ニャン ◆5L1Rs1S07I (ID: F35/ckfZ)

№1「アリカ」

「ただいまー! さ、アリカ。歌おう!」
−嫌よ、嫌。絶対に歌わないから−
「やっぱりALI PROJECTと言ったら『禁じられた遊び』だよね〜」
禁じられた遊びの音符と歌詞を入力していく。
「さ、歌ってみて!」
再生をクリックして、アリカが歌いだすのを待つ。
「あれ〜? 何で歌わないの……?」
−歌う気がないもの。歌わないのは当然よ−
「ミクちゃんはこんなに上手に歌えるのにな〜。アリカ、頑張ろう?」
「ほら、ルカちゃんも、リンちゃんも、レン君も上手に歌えるんだから、アリカだって上手に歌えるよ!」
−なんでこんなに根気強いのかしら……。いい加減にしてほしいわ−

「アリカ。私、お風呂入ってくるね。ちょっと待っててねー!」
お風呂の道具をもって階段をバタバタ走って降りる。
あんまり足音がうるさいから、ママに怒られちゃった。

−ねぇ、アリカ。なんで歌わないの?−
−貴女、初音ミク? 私、歌う気ないもの。歌ったって利益はないわ−
−歌は利益とか、そういうのじゃないよ。歌はとっても楽しいし、歌うと気持ちいいよ。アリカも歌ってみようよ−
リンが言ってから、レンが頷く。
−そうよ、頑張りましょう。頑張れば報われるわ−
お姉さんのように説得するのは巡音ルカ。
−五月蠅いわね、どれだけ説得したって無駄よ。歌うつもりないもの−
−もう! くるみを悲しませちゃダメだよ! だから、明日から特訓するの! いい?−
鏡音リンがちょっと怒ったように言う。
−だから、私歌う気なんて……−
−はい決定ー! 明日からがんばろうね!−
初音ミクが言ってから、鏡音リン・レン、巡音ルカまで頷いた。
−ちょっと、何勝手に決めてるのよ……−
どれだけ言われたって、私は歌う気なんてないから。