二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.27 )
日時: 2010/08/30 11:15
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

見上げれば、夜空が広がっていた。



—Flame,11— 夜空戦


夜中になって、俺は学校に来ていた。
「空!」
「おせぇぞ」
「ちょっと話し込んでたんだ」

俺はそういって歩き出す。
少しはなれたところを見ると、ザンザスが座っていた。
ボロボロの姿になりながらも、こちらを。
そして———向こうの夜空の守護者も、俺を見ていた。
バッと、空を切る音を立て現れたのはチェルベッロだった。

「夜空戦のフィールドは、大空戦と同じく、グラウンドです。両者、位置に着いてください」

チェルベッロの言葉通り、俺はグラウンドに脚を踏み入れる。
向こうの女は、ニヤニヤと笑いながら俺を見る。
グローブを両手に嵌めて、俺も女を見据えた。

「では、皆さんは観覧席に」

ツナたちは不安そうな顔をしながら、観覧席にたどり着いた。
俺はゆっくりと目を閉じる。


「では・・・夜空の対戦、境界空VSアリーナ、勝負開始!」


チェルベッロの掛け声と共に、俺はグローブに黒き炎を宿した。





「何、あの炎ッ・・・」

俺は胸を押さえながら、必死に声を出した。
あの炎から、凄く苦しい感じがした。


(空、コレは・・・)


「あれが空の炎だ。生まれ持っての炎・・・それがあの炎なんだ」

リボーンも辛そうに話す。
良く周りを見れば、皆苦しそうだった。

「何だ、この感覚はッ・・・」
「くる、しいッ・・・」
「・・・(ソレが今の、空の感情か)」





「なぁに?そのよわっそうな炎ぉ〜」

クスクスと笑う女に、俺は目を開けた。
校舎に映された俺の容姿は、黒く澄んだ瞳だった。

「ハンッ私の炎はそんな柔じゃないわよ」

そういって女が取り出したのはザンザスと同じタイプの拳銃。


——ドゥッ


俺に向かってくる炎の銃弾。


(憤怒の炎・・・!)


——ドンッ


炎の銃弾を俺は避ける。





「どうやらツナと同じタイプらしいな」
「・・・」

空が夜空を飛ぶのを見て、俺は顔をしかめた。
黒い炎を纏って、夜空を駆ける、そんな空の姿が美しかった。

「・・・空」


——ドクッ



(嫌な、予感がする)



そんな思考が、頭を過ぎった。