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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 木と蝶と小夜曲*REBORN ( No.1 )
- 日時: 2010/08/27 23:38
- 名前: 涙水 (ID: yxu7BdpM)
【Prologue*prologueⅠ】
『愛してる。
誰よりもお前を愛してる』
『私もよ。
私もあなたを、誰よりも愛してる』
ちりん。
『だがオレ達はお互い守るべきものがある。 それを見捨てるわけにはいかない』
『そうね。その通りね』
ちりん、ちりん。
『だから待っていてくれ。オレが役目を果たすのを』
『じゃあ、あなたも待っていて。私の役目が終わるのを』
ちりん、ちりん。
『ああ、待っている。必ず。また会える時まで』
『私も待つわ。
何年先も何十年先も、何百年先だってあなたを待ってる』
ちりん、ちりん、ちりん。
『別れの前に、もう一度触れても良いだろうか?』
『もちろん』
ちりん、りん…。
『……ごめんなさい。お別れの時なのに…私今、時間が止まればいいのにって思ってしまったわ…。
そうすれば私を抱きしめてくれるあなたの体温がずっと感じられるんだもの……』
『オレもそう思う。この一瞬が永遠ならば、と。しかし案ずることはない、また会えるのだから。必ずお前の鈴の音を探し出してみせる…』
『……蝶も鈴の音も脆く儚いわ』
『だからこそ美しい』
『…ええ、そうね』
ちりん、ちりんっ。
『またいつか、再び出会うその時まで』
『さようなら。さようなら、ジョット』
ちりん、ちりん、ちりんっ。
『さらば、フランカ』
『さらば、愛しき人』
ちりん、ちりん。
ちりん。
ちりん。
…ちりん。
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