二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 木と蝶と小夜曲*REBORN/第4話更新 ( No.26 )
日時: 2010/10/03 17:00
名前: 涙水 (ID: XLWb24xu)

 【第5話*はじめまして】


「じゃああの女、俺達が帰った後目を覚ましたんすね」

「中々目覚まさなかったからな! よかったな」

並盛中学の玄関で獄寺と山本が言った。

「うん、ふたりともありがとう。
 ごめん。1時間も一緒に待っててくれたのに」

譲葉が目覚めたことを伝えたツナが謝る。
実は譲葉が目覚める少し前まで、獄寺と山本はツナ宅で彼女の意識が戻るのを待っていた。
しかし譲葉は中々目を覚まさず、やむを得ずふたりは帰ったのだ。

「ツナが気にすることじゃねーって」

笑顔の山本にツナが尋ねる。

「でも山本、あの後部活あったんでしょう?
 間に合ったの?」

「んー、間に合わなかったけど、グラウンド2周で許してもらえたしな。
 別に問題なかったぜ!」

靴箱から出した運動靴を履きながら山本が答える。

「野球バカがこう言ってるんですし、十代目が気にすることないッスよ」

そう言ってくれた獄寺にありがと、と礼を言いツナも自分の靴を履いた。

3人で取り留めもない会話をしながら、校門へ向かっていると、

「綱吉くーん!」

門の外から、笑顔で手を振る譲葉がいた。
「ゆっ、譲葉!? なんでここにっ?」

慌てて駆けてきたツナが尋ねると、

「奈々さんに買い物頼まれたんです!
 それで帰り道にここを通ったら、綱吉君の通う学校があったので出てくるのを待ってたんです」

スーパーの買い物袋を見せながら彼女が答える。

「十代目! 本当に目が覚めたんすね」

「元気そうだな!」

ツナの後を追ってきた獄寺と山本が、譲葉の顔を覗いて言った。

「えっと……?」

譲葉はツナに疑問符を向ける。
その意味をツナより先に察したのは、

「獄寺隼人と山本武だ。
 ふたりともツナのファミリーだぞ」

いつの間にか山本の肩に座っていたリボーンだ。

「リボーンいつの間に!
 っていうか譲葉に余計マフィアなこと言うなって!!」

ツナが叱責したが、リボーンはまるっと無視をする。

「獄寺君に山本君ですね!
 はじめまして、成瀬譲葉です!」

「ふん、十代目に迷惑かけんなよっ」

「よろしくな!」

悪態をついたツナがリボーンに手首を捻られているのをよそに、譲葉は獄寺と山本と握手を交わしていた。