二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: [色々]ララバイ・ララバイ![短編]2つうp ( No.17 )
- 日時: 2010/08/31 22:03
- 名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: .zYCudUc)
- 参照: ぱやっぱー! ……って大きく叫びたい年頃である
(逆転裁判よりナルマヨ)[ほのぼの/甘]
【君より素敵な人なんて】
「ナルホド君!」
「ど、どうしたの急に?」
「私がいないからって、狩魔検事やお姉ちゃんと浮気しちゃ駄目だからね!?」
「…………そんなの分かってるよ」
じとっと横目で見てくる彼女は、その返事を聞いてにこやかに微笑んだ。そうだよね、と目を細くさせながら僕の言葉に喜ぶ。でも、そんな真宵ちゃんの嬉しそうな顔を見ていると何だか照れくさくて、茶化してしまった。
「まぁ、真宵ちゃんより素敵な女性なんて見たこと無いけどね。…………色んな意味で」
「もー! 褒めるならちゃんと褒めてよ!」
甲高い声で、さっきの態度から一変、怒った様子で僕の肩をばしばしと叩いてくる。さすがに痛い。でも真宵ちゃんは、「ちょ、ちょっと待った」と僕が言うにも関わらず、ばしばしからぼかぼかというように、背中を拳で打ってくる。
「真宵ちゃん、痛いってば」
「ナルホド君が悪いんでしょー! うーわーきーもーのー」
「まだ浮気してないじゃないか!」
「まだ……? ってことはするつもりじゃんか! うわーん、ナルホド君のばーかばーか!」
「いや、そういう意味じゃなくてごはっ」
「もう知らないんだからねー! ナルホド君のとんがり頭ー!」
ぷいっと、真宵ちゃんはふて腐れて顔を背けた。そこでようやく、僕はからかい過ぎたことを知り。…………小さく縮こまったその背中に、出来るだけ笑いをこらえて、声をかけた。
「安心してよ、真宵ちゃん」
沈黙。相当怒っているらしい、と判断。
「僕は、真宵ちゃんのことちゃんと好きだから」
「異議あり!」
「………………へ?」
気付けば、真宵ちゃんは振り返り、意地の悪そうな笑みを浮かべていた。それに対し僕はというと、真宵ちゃんの異議ありという言葉に、クエスチョンマークを生産する他ない。真宵ちゃんは、僕が首を傾げているのを見て、ふふふと小さく口元を綻ばせた。そして、元気な声で僕にとっての真実を告げる。
「弁護人は、私のことが好きではなく————————愛している! 違いますか、ナルホド君!」
「…………異議、なし…………」
やっぱり、僕は君より素敵な人を知らないらしい。
きっとそれは、これからずっと変わらないんじゃないかな、なんて。僕は、君を抱きしめながらいつも思うよ。
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砂糖吐くわ(^q^)