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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: [色々]ララバイ・ララバイ![短編] ( No.5 )
- 日時: 2010/08/27 22:58
- 名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: 74FX0tZA)
- 参照: ぱやっぱー! ……って大きく叫びたい年頃である
(デュラララ!より新セル)
[ほのぼの/甘]
【例えそれが無くても】
「セルティ」
彼女は僕が名を呼ぶと、すぐにこっちを向いてくれる。僕を捉えるはずの目も、愛を囁く口も、抱きしめる頭も、彼女には存在していないのに。でも彼女は、僕が話しかけると、嬉しそうに微かに影を蠢かして、振り向いてくれる。
そんなセルティを見ていると、彼女の目に僕が映っているかなんて、些細なことじゃないかと思う。目がなくても、彼女の中に僕という恋人は存在している。そう、感じるから。
「それだけで、十分だよね」
《新羅、どうした? 何か用か?》
「ううん、セルティの可愛さについてちょっと考え事」
《…………真顔で恥ずかしいこと言うな》
ぺちん、と伸びた影で額を叩かれた。まあ、そんなセルティも凄く可愛いので。僕はこの幸せで平凡な日常を、良しとする。
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