二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 秋色の夕焼け空<イナズマイレブン>  ( No.129 )
日時: 2010/09/18 15:20
名前: さくら (ID: sNU/fhM0)

『豪炎寺!!』

「“爆熱ストーム”!!!」

「正義の鉄拳!!G2!!!」


バシュッ・・・


「今度は決めてやる。円堂」

「あぁ!!でもいいシュートだったぞ!!!」


爆熱ストームを円堂が止めた。

よし。皆少しずつ強くなって行ってる。


すると、突然私の頭を激痛が走った。


『っ!?・・・痛っ・・・』


バタン———。


「ん?サ、サクラ!!!」

「おい、円堂・・・サクラ!!」


皆が駆け寄って来るのが分かる。

うぅ・・・だんだんと意識が・・・


「サクラ・・・大丈夫か!!———ラ、————!!!」


そこで私の意識が途絶えた———。



































『ん?此処は・・・何処?』


周りには何も無い、ただ真っ白な世界。

その真ん中に私は立っていた。


『誰か!!!誰か居ませんかぁ!!』


思いっきり叫んだ。

でも、帰ってくるのは私の声だけ。


〔叫んでも無駄。〕


そう声が聞こえて振り返った。

すると、そこには、、、私が居た。

顔、髪の毛、声、何もかもが一緒。ただ唯一違うのは、表情。


その子は、真顔でとても冷たい表情をしていた。


『貴方・・・誰?』


少し警戒交じりで聞く。


〔誰って聞かれてもねぇ、良く聞きなさい。私は貴方。そして貴方は私。
 私の名前はサクラ。清野サクラ〕

『えっ・・・?』

〔さっきから言っているでしょ。私は貴方。私は黒。正しくは黒姫だけどね。
 『サクラ』じゃややこしいから『黒姫』って呼んで。〕

『黒・・・姫』

〔そうよ。そして貴方の中に眠っている二つの龍。一つは貴方でもう一つは私。〕

『龍って何なの・・・?』

〔白龍と黒龍よ。白は貴方の中の龍。黒は私の中の龍〕


黒姫は〔ほら〕と言って私のほうへ近づく。私は後ずさりしようとするけど、足が動かない。


〔ふふっ。哀れね〕


黒姫は私の胸にあるペンダントに手を掛けようとした。


『っ触らないで!!!』


声だけ出ても、身体は動かない。無力だった。

このペンダントはお婆ちゃんにもらった宝物だ。


<困った時は龍さんに助けてもらうのよ>

<龍さん・・・?>

<そう。白い龍さん。ずっとサクラの見方をしてくれる龍さんだからね、>


白い龍さん・・・白龍!!!

『助けて・・・!!白龍、ホワイトドラゴン!!!』

手が動き、ペンダントをぎゅっと握ってそう言うと、目の前が光につつまれた。

すると・・・・・


<サクラさん・・・!!>


目の前に白い龍。白龍が居た。

白流は私の名前を呼ぶと、黒姫を睨みつけた。


〔ふん。ほら、それが白龍よ。そして私のは・・・!!〕


『!!・・・そ、れって、!!』

黒姫は・・・ペンダントを持っていた。

私と、色違いのを。


ペンダントの中に埋め込まれている何か。私は白で黒姫は黒。

どちらもペンダントの裏には龍の絵が描いてあった。


<黒姫・・・。俺は眠いんだ。急に呼び出すなよ>


黒姫の周りにも黒い光がつつんで、黒龍が現れた。


〔ふん。知ったことじゃないわ。〕




白と黒が睨みあう中、誰かの声が聞こえた。


「サクラ!!!・・・・・・サクラ!」


『!?円堂!?』


〔もう時間のようね、〕


すると黒姫は黒龍を自分の中に戻し、言った。


〔私は貴方の中でずっと見ている。私は自分の身体が欲しいの。貴方に縛られない、自由が欲しいの。
 私は何回も貴方と会う。
 忘れないで。私が狙っているのは・・・あなたの体よ。
 だから、その時は・・・貴方に消えてもらうわ。
 そしてこの二匹の龍が一つになる時。きっと世界は終わるだろう。〕


そう言い残して、黒姫は消えた。

私の中にはいつも黒姫が居る。そして白龍、黒龍も居る。

黒姫は私。私は黒姫。





そしてこの二匹の龍が一つになる時。きっと世界は終わるだろう。



これは・・・どういう意味なの・・・?

世界が終わるって・・・。










そして私はまた、深い眠りに付いた。