二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 狼がペットの赤頭巾*イナイレ* コメント下さい><  ( No.250 )
日時: 2010/10/27 19:13
名前: さくら (ID: sNU/fhM0)

お兄ちゃんは話し始めた。6年前のあのこと・・・。



俺達は優勝の杯を手に取り、杯を上に上げた瞬間。時は止まった。

爆発事故。あの恐ろしい爆発事故は、スタジアムを。俺達を地獄へと突き落とした。

周りには、相手をしたチームの死体。倒れていく人。そして、俺のチーム。ゴッドリームの皆も倒れていった。

俺、輝、アンヌ、エド、リドルとモコは命からがら逃げた。残りのチームの皆を見過ごして。

ただ、自分達が助かろうと。周りの仲間を見殺しにした。


辛かった。苦しかった。仲間を助けようともしないで、自分だけ助かって。


いっその事、死にたいと思った。


でも、俺の頭の中にはサクラが居た。母さんと父さんも居た。俺と一緒に逃げた輝やエド、アンヌやリドルも居た。

その存在が、俺の闇に満ちた心をちょっと、ほんの少しだけ癒した。



「裕也、手紙が来てますよ」


輝が俺に、一通の手紙を手渡した。

俺の存在は、勿論皆もだが、誰も知らないはずなのに。


でも何故か。何故か体が勝手に動いた。

俺は吸い込まれるように輝のもとへ歩いた。


***