二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 狼がペットの赤頭巾*イナイレ*〜アニメ沿い連載中〜  ( No.567 )
日時: 2010/12/24 18:08
名前: さくら (ID: sNU/fhM0)

———バシュッ!!


『———はぁ、・・・はぁ、はぁ・・・』


AM3:30 私はかなり早起きし、まだ薄暗い日本エリアのグラウンドに居た。

あたり一面、ボールの山。

コロコロ、と転がって来たボールをドリブルしては、豪快なシュート。

ボールは風を切り、ゴールネットに突き刺さった。



『・・・・・・今日が初戦か、』



ゴールした事を確認すると、さっきいた位置まで戻り、まだ薄暗い空を見上げる。



『—————仲間になれ、か・・・』


確かにブラジルはサッカーは強いが、日本やアメリカみたいに豊かではない。

まだ何の罪もない子ども達が、食料不足で次々に死んでゆく。



『・・・、私が仲間になったって、あまり変わる事なんて無いじゃん・・・』


そういうと、ゴールから転がって来たボールを起用に太股まで持って行き、リフティングを始める。

そして20回程やった後、突然ボールを空高く蹴り上げた。


『・・・“フェアリーロージュ”!!』


すると、七人の妖精が何処からか現れ、ボールに纏わり付きながらゴールへ突っ走った。(イメージは“皇帝ペンギン3号”の一人版)


——ザァァァアアアア!!!


サクラの打った“フェアリーロージュ”は勢い良くゴールに突き刺さった。



『・・・あ、円堂・・・。鬼道に豪炎寺も、』


振り返ると、朝日が差し込む浜辺に3人のシルエット。

円堂に鬼道、豪炎寺だ。


『・・・? あれ、もうこんな時間ッ!?』


宿舎の時計を見ると、丁度AM6:00になる頃だった。


サッカーをしていると、時間が経つのが早い。・・・そう考えるのは、私だけじゃあ無いはず。



若干汗を掻いたので、軽くタオルで拭いていると、後ろから声を掛けられた。


「サクラちゃん。」

『何だ、秋ちゃんかぁ、』

「“何だ”って酷いよ?私ちょっと心に傷が付いたかも。」

『んな大袈裟なぁ・・・、』


二人でアハハと笑いあっていると、秋ちゃんが“頑張ってるよね、皆。”と言った。


「勿論、サクラちゃんもだよ?朝早くから練習してたでしょ。」

『え、音聞こえてた・・・?』


秋ちゃんが微笑みながら、“うん。”と言った。か、可愛い。




「やるじゃないか、佐久間!」


「ふっ、当然さ!この時の為に俺は…、染岡!」


「おう!行くぜっ!!」


すると佐久間と染岡の声が聞こえた。

佐久間からボールを受け、立向居くんにシュートをきめた染岡。



「よっしゃあっ!」


「染岡さん凄いっス!」


「やっとみんなと戦える。必ず俺の力を活かしてみせるぜ!」



あんなでも、染岡は頑張ってる。そんな事、知ってる。

染岡が頑張ってるの見てると、“最強最強”言われて浮かれている自分が、情けない。




私も練習に加わろうかな、とフェンスに手をかけると、後ろから足音が聴こえた。


「おはようサクラ」


『円堂・・・!!うん。おはよ、』



浜辺から帰って来た3人に振り返った。



『豪炎寺と鬼道も、おはよ。』

「「あぁ。おはよう」」



「!こんな朝早くから練習か!」



朝早くから練習をしている私達に、円堂は嬉しそうに“俺も混ぜてくれ”と言った。