二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 平助’sエピソード ( No.16 )
日時: 2010/09/04 20:42
名前: 桜架 (ID: q9W3Aa/j)

エピソード参『伝えられない・伝えたい』


〜千鶴side〜




「え?」


私は永倉さんの言ってることがよくわからなかった。
というか、聞き取れなかった。


「だから、今日は島原にでも行って、パァァーっとやろうぜ!!」

「・・・・でも、私は」


いってもいいのかな?私お酒飲めないけど・・・・。
ひとりでに焦っていると、原田さんが私の頭に手を添えてきた。


「お前には拒否権ねぇぞ」

「えぇえ!? なんでですか?!」


拒否権なしって・・・・、なぜ?!
原田さんを見上げながら更に焦り度上昇。
すると原田さんは私の反応を見ながらフッと微笑んだ。


「最近お前、 元気なかったろ?いつも縁側でひとりボーッとして。
みんな心配してんだよ」

「あ・・・」


そんなに私、元気なさそうだったかな?
自分ではいつも通りにしてたつもりだったのに・・・・。
縁側で考え事してるときも、みんなが居ないときなのに・・。


「そんな、元気ですよ!」

「誤魔化すなよ。お前は表情に出やすいからな。
いつも溜め込みすぎだ」


クシャッと私の頭を撫でて優しく微笑む原田さんに、思わず涙が出そうになった。
・・・・・みんな、心配してくれてたんだ。
居候してる身分なのに、 迷惑かけちゃったな。


「心配かけてすいません・・・。ありがとうございます」


頭を深く下げながら、私はお礼を言う。
原田さんは、その間も私の頭を撫で続けていた。
今日は原田さんたちの好意に甘えさせてもらおう。
そしてその分、明日からもっと頑張ろう!