二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 平助’sエピソード ( No.8 )
- 日時: 2010/09/01 13:32
- 名前: 桜架 (ID: q9W3Aa/j)
エピソード弐『現代☆バージョン』
「おはよう、お父さん!」
「おぉ、起きたか千鶴」
エプロン姿のお父さん(近藤さん)に思わず二度見してしまう千鶴。
総司はクスクス笑いながらテーブルに座る。
「お、お父さん?!」
「・・?なんだ?いきなり大声を出して」
(なんだじゃないよ!なにその格好?!)
お父さんの格好とは、ピンク生地にフリルのついた可愛らしいエプロン姿だ。
口をパクつかせる千鶴をよそに、総司はひとり、その反応を楽しむ。
「うるせぇ千鶴!二階までお前の声は筒抜けなんだよ・・・!」
そんなとき、もう一人の義理兄(あに)土方が不機嫌にそう言い放った。
「おぉ、トシも起きたか」
「・・・・?!」
千鶴からお父さんに目線を向けた土方は、呆然とした。
「親父?! なんだよその格好は!?」
「ん?隣家の人が下さったのだよ」
「だからって・・・?!」
「土方さんも朝から五月蝿いですよ」
総司は笑みを浮かべながら土方たちの会話に割ってはいる。
「総司、いい加減“土方さん”つうあだ名はやめろ」
再び不機嫌に総司に言い放つと、総司は更に目を細めて笑みを深めた。
「歴史で習ったんですよ。新撰組の土方さんは、泣く子も黙る“鬼副長”だって。
兄さんにピッタリじゃないですか」
「だからってなぁ・・・・、・・千鶴?」
今にも総司に掴みかかりそうな土方の背中に、千鶴は抱きついた。
お父さんはというと、気にせずに朝ごはんの支度を続けていた←
「・・・大声だして、すいません」
「・・・・千鶴」
涙目になった顔を上げて、必死に謝る千鶴。
総司はそれを面白くなさそうに見つめていた。
「あと、ケンカしないでください・・・」
すこし戸惑いながら、懸命に言葉を紡ぐ千鶴。
そんな千鶴に土方は小さなため息を吐いた。
(本当、かなわねぇな・・・・)
フッと微笑みながら、千鶴の頭にポンと手をのせる土方。
「俺の方こそ、・・・・すまねぇな、千鶴」
少し頬を赤らめる千鶴に「どうした?」と今度は悪戯な笑みを浮かべて問う土方。
総司はその間、殺気をみなぎらせていた・・・・。