二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼〜恋情想起〜 ( No.91 )
日時: 2010/11/14 09:38
名前: 桜架 (ID: noCtoyMf)

*だよねぇ・・・・どうなったら・・・・w
千鶴みたいになれたらモテるよね((爆
まぁ・・・・無理だけど・・・ww






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エピソード六『町娘と隊士』





初めて会ったとき、
平助君は“平助でいいよ”って気軽に話してくれたね。

私ね、嬉しかった。
私は友達なんて全然いなかったから・・・・
だから、最初の頃は友達が出来たみたいで嬉しかったの。


——だけど平助君は最初、私のこと信用してない目で見てたね———

気が抜けてる所は多いけど、意外としっかりしてたね。





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「——おいっ!大丈夫か?!」

「え?あ、・・・はい!」



ぼーっと新撰組、・・・・藤堂さんの姿に見入っていた私。
その人本人に声を掛けられて、いっきに現実に戻される。




「助けてくれてありがとうございます」



私はぺコリと深くお辞儀をした。
すると藤堂さんは頬を軽く染めながらも、笑顔で言い返す。



「そんな礼を言われる程の事じゃねーよ。
っつかお前、勇気あるよなぁ。浪士に立ち向かうなんてさ」



その言葉に私は両手を左右に振った。




「そんな、私なんて・・・。勝手に体が動いてしまって・・・・
藤堂さんに迷惑を掛けてしまいました」




私は俯きながら、苦笑いをした。




「・・・・なあ、その“藤堂さん”って言うのやめねぇ?
“平助”でいいよ。年も近いみたいだし敬語もいらねぇって」

「え?!・・・いいのかな??」

「あぁ、その方が気が楽だ」

「えと、・・・・じゃあ・・」




ドキドキ波打つ脈がどんどん速くなっていくのが分かる。
・・・・男の人の名前を呼ぶなんて初めてだから緊張するな。

私は緊張しながらも言葉を紡いだ。



「・・・・、平助君」




私の言葉に平助君は微笑んだ。
そして茶屋の目の前にある長いすに座った。
座った後、隣をぽんぽんと叩く。



隣へ座れ・・・・てことかな??


戸惑いながらも、私は頷きながら隣に座った。



「まだ、名前言ってなかったね。
私、『雪村』千鶴っていうの。よろしくね」




平助君は一回、瞳の色を変えた。
けど、すぐにその瞳は笑みによって消された。

・・・・・気のせいかな?




「あぁ、よろしくな!
ななっ、ココの茶屋うまいか?」

「うん、おいしいよ。お茶と相性がいいの」

「そっか、なら俺がおごってやるよ!」

「えぇ?!いいよ!」

「遠慮すんなって、・・・すんませーん!!」




平助君はお構いなし。
その姿に思わず笑みが零れてしまった。




こんなに笑みが自然に出るのは久しぶりだった・・・——