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信子のリクです！


「縫物」



ピーーーーーッ！！
審（試合終了！雷門中の勝利！



彩（円堂先輩！お疲れ様です！飲み物どうぞ！
円（サンキュー！松本！

先輩の太陽みたいな笑顔。
ひまわりみたいで私は先輩のこの笑顔が大好き。

でも先輩は人気だし、声なんてかけられない。
私って駄目だな……。
マネージャーの仕事の時以外で先輩と話したことなんてない……なんだか悲しいな。





今日は日誌を書く当番で部室に残ってる。
試合中の先輩カッコ良かったな……
何度もシュート止めたり、みんなを励ましたり。
ずっと笑っていて、いつもドキッとしてしまう。
あぁ、先輩話せたらいいのに……


そう思っているとガラっと戸の開く音がした。
驚いて戸の方を見る。

円（あれ？松本？


そこにいたのは円堂先輩だった。
円（松本？どうして残ってるんだ？
不思議そうに先輩が顔を傾げる。

彩（に、に、日誌を……
円（あぁ、おまえ今日当番なのか！真面目だなぁ！
先輩が笑う。どうしよう……心の準備が……。
なにをしゃべれば……

円（あ、そうだ！松本！
彩（は、はい。
円（グローブ見なかったか？
グローブ……

彩（これ……ですか？
円（あぁ！これだ！良かった、どこかに落としたかと思って心配してたんだ！ありがとう！松本！
また先輩が笑う。ひまわりみたいなあの笑顔で。

円（？あれ？ここ……
彩（あ、そこ、破けてたので……
円（直してくれたのか！？
先輩の驚いた顔。こうやって正面から見るのは初めて……

円（すっげー……縫い目が分かんねえ……松本って器用なんだな！
グローブをまじまじと見つめながら先輩が言う。
集中してる顔。試合の時と少し似てる。

円（ありがとうな！松本！
ニッと先輩が笑う。ホントに嬉しそう……
直しといてよかった……

彩（いえ、マネージャーなんですし……当然です。
円（そうかぁ？
彩（そうですよ。
円（当然なら、また破けたら直してくれるか？

彩（え……
また直してくれるかってまた直してもいいんですか？先輩……
円（いやか？
彩（いえ……いつでも直します！！

円（本当か！！ありがとうな！松本！
先輩の笑顔。

この笑顔を近くで見られるならどれだけだって直そう。どれだけボロボロでもきれいにして見せる！！

今日から縫物の練習しなきゃ……！！


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意味不。なんかツンデレじゃない。
ごめん！許して！