二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ホヒンダ村だより —迷える子羊達— ※オリキャラ募集中 ( No.137 )
日時: 2010/11/26 18:43
名前: ショート ◆XjkrQ1YXPY (ID: jl0vZ129)

32話[ *—たとえ... 前編—* ]


あたしとコタロウは、数分前に別れた。

各自、自分の家に戻ろうということになったので、
あたしは今、家に戻るところだった。

今日は、クゥを紹介するために来たらしい。

そういえば、シェル、戻って、こない…。


「さよりんさん…」


さよるんが、半分、泣きそうな顔をしながら、
あたしの元へやってきた。

また、何か、あったの…?


「あ、の…です、ね…

 今日、シェルさんの、お部屋を、掃除…してた、んです…」


さよるんの声は、震えて、途切れ途切れになっていた。

それだけ、大事なことなのかな…?


「そし、たらっ…!!!!」


さよるんは、震える手で、あたしに写真を手渡す。

何だろう…。


「…っっ…!!!??」


あたしの体に、雷が落ちたような衝撃が走った。

ど、ういう、こと…?
シェルッ…!!!

あたしは、無意識に駆け出していた。

あたしの家を、目指して———————…、


「シェルッ…!!」


思い切り、壊れそうなくらいの勢いをつけて
ドアを開いた。

そこに、シェルはいなかった。

どこにいったのかな…


「さよりんさん、あの…」


あたしは、ハッとなる。
さよりんが、後ろにいた。

何かあるのかな…?


「シェルさんの…その写真、やっぱり…

 見たこと、黙ってたほうが、いいと思います…。

 見つけた本人が、何を言うんだって感じですけど…

 やっぱり、見られたくなかったんじゃないですか…?」


あたしは、思わず納得してしまった。

確かに、シェルはローマ村から持ってきた写真は、
数え切れないほど見せてくれた。

小さい頃の友達の写真、親の写真、ローマ村の景色の写真…
シェルが関わったほとんどの写真を見せてくれた。

たった一つの種類を除いて…。


「そ、だよね…。

 分かった、じゃあ、これを見たの…内緒に…」


そういい終わる前に、何か、紙切れのようなものが落ちた。

今まで気づかなかったけど、
写真の裏に、メモ用紙を貼っていたようだった。


「…これ、日本語だ…」


これ、ローマ村にいたときの写真、だよね…
だったら、日本語でかかなくったって…いい、よね?

そんなに、見られたくなかったのかな、
ローマ村の、住人に————…


「それ、何ですか…?」

「メモ用紙…みたい。

 このときの、シェルが思ったことじゃない…かな…」


字は、震えるような感じだった。
きっと、辛かったんじゃないかな。

だから、日本語で、書いたのかな…。


『あたしが壊れてしまっても
         貴方は貴方のままでいてね』

メモ用紙には、それだけしか書いてなかった。
けど、この写真からは、それだけで
シェルの思いが伝わる。


「きっと、これ——————…

 シェルから———————…———のメッセージ、じゃない?」

「…そうかも、しれませんね…」


それから、あたしとさよるんは、
無言で部屋に戻った。

『あたしが壊れてしまっても
         貴方は貴方のままでいてね』

か…。

大丈夫だから。
絶対に、シェルは壊さない。

あたしが、守るから——————…。


32話★終

=====作者より=====

いやぁ、ホヒンダもシリアスに…★
てへっ♪←

暫く更新してなかったですね…;
塾が忙しいもので;;
今日はもう1回更新できたらいいなぁ、
と思ってます。

それでは、塾という名の地獄へ逝ってきます←ぇ