二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ホヒンダ村だより-迷える子羊達- ※結果発表☆ ( No.243 )
日時: 2011/01/27 17:19
名前: †*゜・.李桃木.・゜*† ◆/kwqsmdJDQ (ID: yMcAY8PJ)

40話[ *—隠し事(シェルSIDE)—* ]


言えない、言えないよ。
『あんな事』——————……

言っても、疑われるよね?

こんな自分がイヤだ。
きっと、さよりんは気付いてるんだろうな……
あたしが、隠し事してるってこと——————……、


「 どう、して……っ! 」


今まで、いろんな村を旅してきた。
けど、誰1人として救ってくれることはなかった。

だけど、でも……
ホヒンダ村は違った。

雰囲気からして、何かが違った。


「 あたし、どうしたら、いいの……? 」


関所へ向かう足を止め、振り返る。

戻ったほうがいい?
それとも、このまま進む?

ヤダよ、そんなの……

どっちに行っても、イイコトがないよ。

きっと門番さんなら知ってるだろうね。
だって、元から『ウソ』だったんだもの。

最初から……ウソだったんだもん。


「 でも、でもっ……ウソだけで、終わらせたくなんかないっ……! 」


何か『ホンモノ』が欲しいよ。

『ウソ』なんか、もういらないから。
本当の、何かが欲しいよ……!


「 ど、うすれ、ば…… 」


関所には行きたくない。

でも、戻ってどうするつもり?
また『ウソ』をつくの?

結局、『ウソ』で終わらせるの……?


「 イヤ、だ……! 」


運命は残酷だよ。

きっと、神様は呆れてるだろうね。
だから、見放したんだ、あたしのこと……


「 あたし、シスター……だったのにっ……! 」


もう、完全に『迷える子羊』状態じゃないか。

は、は……こんなんじゃ失格だ。
シスター、なんて……


「 たすけてよぉっ…… 」


何もない大空に手を差し出す。

誰か、この手を引いてよ。
あたしを立ち上がらせて?

何もないものにつかむ素振りをするだけなんて、いや。

けど、誰も手なんか差し伸べてくれない。
だって、そういう『運命』なんだから……、


「 ……シェル 」


だ、れ?

流れた涙で視界がぼやけて誰だか分からない。

桃色の……髪の毛?


「 さっ……!!? 」


どうして最初に『さ』の字が出てきたのだろう。

ううん、ホントは分かってるよ。

さよりんに、助けて欲しいと願う自分がいるってこと……


「 帰ろう? 」


さよりんがあたしに手を差し伸べる。

いた、いたんだ。
ここに……、こんな近くに。

あたしに、手を差し伸べてくれる人が————……


「 ……うん 」


あたしはそう言って差し出された手に縋った。

その手は温かくて、愛しい気持ちになった。


「 ありがとう……『さよりん』…… 」


40話★終

=====作者より=====

いやぁ、かなりシリアスですね!

ちなみに、説明会終わりましたぜ!
私何もしませんでしたww

あとクラスメートのYに、退部の相談してみました。
我が家の愚弟は部活見学にいかなかったらしいです。
……ホントにバカですね、私の弟←