二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ホヒンダ村だより-迷える子羊達- ※結果発表☆ ( No.247 )
日時: 2011/01/29 10:49
名前: †*゜・.李桃木.・゜*† ◆/kwqsmdJDQ (ID: yMcAY8PJ)
参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_m/view.html?590033

42話[ *—ジェーン—* ]


あたしとシェルは家に戻ると、各自の部屋に戻った。
何だか変なの。

こんなにも部屋は近いのに、
シェルもジェーンも遠くに感じるよ。


「 さよりんさん…… 」


静かなノック音とともに現れたのは、
あたしの守護霊さよるん。

何かあったのかな……?


「 あの、いいんですか? 」

「 え? 何が? 」


さよるんの質問に、思わずドキッ、とする。
ホントは質問の意味、分かってた。

でも、答えられないよ……


「 シェルさんとジェーンさんのこと……

  本当は、気にしていらっしゃるのではないかと思って…… 」


すごいな、さよるんは。
あたしの考えてること、分かっちゃうんだもん。

それとも、あたし、そんなに感情が顔に出てたのかな……


「 大丈夫です、さよりんさんなら 」

「 え……? 」

「 わたしは信じています、3人がもう1度元通りになれるって 」


さよるんは、それだけ言い残して部屋を出て行った。
さよるんのドアを閉じる音が、部屋に響き渡る。

もう1度、元通りに……


「 ……なれる、かな 」


信じたい。

心からそう思う。
けど、シェルやジェーンはあたしを信じてくれるかな。

全てを話せる相手だと、思っているのかな。


「 ……行って、みよう 」


誰かがやらなきゃいけないなら、あたしがやる。

ううん、これは、あたしの『運命』

とりあえず、ジェーンのところに行こう。
きっと、シェルは今混乱してるだろうから。

今シェルから聞き出そうとしたら、追い討ちをかけるようなものだろう。


「 ……ジェーン、いる? 」


殆ど光の入っていないジェーンの部屋。

そりゃ、そうだよね……


「 ……さよりん……、 」


ジェーンは、悲しそうな目であたしを見てきた。


「 ジェ……? 」


そして、ジェーンの目から、一筋の涙が零れた。

辛かったんだろうね。
ずっと、ずっと……


「 さよりんっ……!! 」


ジェーンは、あたしに縋るように抱きついてきた。

向こうで、何があったのだろう。
でも、こんな状況で聞いていいのだろうか。


「 ……っ、ジェーン…… 」


『大丈夫』
そう言って、安心させてあげたいよ。

でも、本当にそれだけでいいのか、と思う自分がいる。

『大丈夫』
そのたった一言で、あたしは2人の重みをすべて拭えるのか。
責任が、もてるのか。

いろんな疑問が脳裏を過ぎる。


「 た…………てよ…… 」

「 ……え…… 」

「 助けて、よ……さよりん…… 」



—————タスケテ

その言葉があたしの胸に突き刺さる。
ずっとずっと、辛かったんだ。

あたしに、何かできることは……?



「 ジェーン……お願い、あたしに、事情を説明してっ……!! 」


42話★終

=====作者より=====

今日2回目です(`・ω・´)ゞ
そろそろ事情の説明ですねぇ……
さっさと完結させたいでs((

にしても、恋愛が絡みませんね。
まぁいいですが←

URLは最近シリアスが多すぎるので、
ちょっとまぁ、一休み(?)みたいな……
シリアス雰囲気から抜けた絵です(笑)