二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: どうぶつの森 ホヒンダ村だより —迷える子羊達— ( No.272 )
日時: 2011/02/02 23:11
名前: ショート ◆XjkrQ1YXPY (ID: yMcAY8PJ)
参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_m/view.html?593233

51話[ *—ウラギリ(シェルSIDE)—* ]


どうして、酷いよさよりん。

何であたしのこと裏切ったの?
さよりんも、皆と一緒なの?

信頼してるフリして、裏ではあたし達のこと、嘲笑ってたの?


「 さよりんの、裏切り者 」


勝手に口が動いてた。
ホントはこんなこと、言いたくなかったのに。

酷い、酷いよ。

さよりんなんかより、あたしのほうが、
よっぽど酷いよね……

さよりん、傷ついた顔してた。
でも、あたしだって傷ついた。

だからって、さよりんに一方的にあたっていいワケじゃない。
あたし、最低だ。

あたしだって、傷つくことを恐れてたのに。
それなのに、その苦しみを分かってるあたしが、
信頼してるさよりんを、傷つけた。

きっと、ううん、絶対に戻れないあの頃。

どうしてさよりんの言うことを聞かなかったんだろう。
何かワケがあったはずなのに。
全力であたし達のことを味方してくれてたのに。

あたしが、全てを壊した。


「 こんな自分、大っ嫌い……! 」


あたしは元から最低として生まれてきたんだ。

この世に必要ない存在なんだ。

自分で光を打ち消した。

いらない存在。


「 姉さん……? 」


そこに、ジェーンが現れた。
何を言えばいいんだろう。

さよりんに裏切られた、なんて言わなきゃいけないのだろうか。

そんなこと、出来っこない……


「 あたし、さよりんのこと……っ! 」


さよりん、さよりん、さよりんっ……
さよりんのことを思い出すと、勝手に涙腺が緩んでしまうよ。

お願い、もう1度あたしを闇から救って。

もう闇なんていらないよ。


「 姉さん、何が、あったの……? 」

「 …………た 」

「 え……? 」


ジェーンが、心配そうな顔であたしの顔を見る。


「 あたし、さよりんのこと……傷つけたっ……! 」


ゴメンネ、さよりん。

こんな弱い自分、大嫌い。


「 どう、して…… 」

「 ……バレ、た 」

「 な、何が……? 」

「 アノ人に……この村にいることが、バレたのっ……! 」

「 え—————? 」


最悪の事態を招いてしまったんだ。
さよりんが、何かをしたんだろう。

それは、アノ手紙に書いてあったから。

けど、それはさよりんを傷つけていい理由になんかならないよっ……!

それに、きっとさよりんはあたし達のために何かしたんだと思う。
それなのに、あたしは……


「 もう、イヤ…… 」


こんな自分がこの世に存在することがイヤ。

さよりんを傷つけた自分がイヤ。

弟まで苦しめる自分が、イヤ————……


「 ……大丈夫、だよ…… 」


小さな声で。
あたしを宥めるように言うジェーン。

だい、じょうぶ……?


「 もう1度、助けてくれる。

  僕は、信じてるよ……? 」


信じる……?


「 マイナス思考だけじゃ、切り抜けないところだって、たくさんあるはずだよ。

  僕は、さよりんが裏切ったとしても……信じ続ける…… 」


裏切ったとして、も……?

いいのかな?
信じて。

でも、もう頼れる存在がいない。

もう1度、さよりんを、信じ、る—————…


「 ……うん、あたしも 」


51話☆終

=====作者より=====

ちょっとずつ光が見えてきました!
ところで、何故さよりんしか責めないんでしょう?
ま、いいか((

参照は絶望的なさよりんの絵です。
はっきり言って、50話にのせたほうがいい気がします^^;
ま、気にしないでおいてください←

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