二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ホヒンダ村だより—迷える子羊達—*オリキャラ募集中* ( No.395 )
日時: 2011/02/11 21:42
名前: ショート ◆XjkrQ1YXPY (ID: yMcAY8PJ)
参照: http://ameblo.jp/short-inamori/

68話[ *—はっぴぃばれんたいんでぃ—* ]


夜が明け、朝日が東側から見え始める頃、
あたしは大きな音で鳴る目覚まし時計を止め、ゆっくりと起きる。

寝ぼけ眼を擦りながら、ベッドを降りる。

冬の早朝なだけあって、とてつもなく寒い。
暖かい格好をしよう。


「ふぁぁ……ねむ……」


そんなことを言いながらも、あたしは真っ直ぐ台所へ向かう。

昨日準備した材料をまとめ、チョコ作りの準備を整える。
皆を起こすわけにはいかないので、
静かにこっそりと行う。


「んしょ……っと」


あたしは、今までシェルに教えられてきたことを
全て活かし、チョコを作る。

ほんのちょっとでも残ったら、それはシェルにあげようと思う。
あんなに一生懸命教えてくれたのだから。


「できた……っ!」


あたしは、早速そのチョコを昨日練習したように
ラッピングし、キレイに飾る。

へへっ、今までで一番キレイにできたかも……っ!

なんて自己満足していると、さよるんが起きて、
台所へやってくる。


「あら、さよりんさん……おはようございます。

 今日はとてもお早いですね」

「おはよう、ちょっとね」


シェルが煩くなければ、昨日のうちから準備ができたのだけれど。

結局早朝に作ることになったのだから、
早くて当然のような気もする。


「チョコ作ってたんですか?」

「な、何で?」

「いや、片付いてませんよ……」


そう言われ、あたしはハッとする。

そうだった、片付けがあったんだ。
しょうがない、キチンとやってこそ、だよね。


「さよるん、ちょっと待ってて、片付けるから」

「はい!」


あたしは、さっさと片付けを終わらせる。
2人とも、喜んでくれたら……いいな。

シェルとジェーンへのチョコを手に、
自室へと向かう。


「うーん、いつ渡そうかな……」


別の村、別の家なら渡しやすいのだが、
あの2人とは同居している。

とても渡しやすい環境とは言えない。

午後にでも、渡そうかな?


「よし、とりあえず下に行こう!」


あたしは、もう1度下へ行く。

その途中、寝起きのジェーンと出会う。


「あ、おはようさよりん」

「あ、おは————……ぷぷっ」


キチンと挨拶もせずにあたしは吹いてしまった。

何故なら、髪の毛が、大変なことになっていたからだ。
寝癖だろう。


「ひ、人を見るなり笑うなんて酷いよ!」

「ゴメン! でも、寝癖が……」


あたしは、持っていた手鏡をジェーンに渡す。


「うわ、何コレ!!?」


自分で自分の姿に驚くジェーン。
寝癖、いつもはどうしてるのか気になる。

って、今なら……


「あのさ、ジェーン、午後1時に東側の海にいて?」

「え、いいけど……」


約束は成立。
あとは1時にチョコを渡すだけ。

シェルのは友チョコのようなものなのだから、
わざわざ時刻を決める必要はない。

会ったらそこで渡せばいいのだ。


「じゃああたしは買い物行ってくる!」

「じゃああたしも!」


あたしとシェルは、お昼の買出しに出ることになった。
そうだ、シェルには今渡そう。

あたしは、自室へ行き、シェルへのチョコを鞄にしまう。


「行ってきます!」


あたしとシェルは勢い良く外へ出る。

よし、渡さなきゃね!


「シェル!」

「ん、何?」

「はい、これ、チョコの作り方教えてくれて、ありがと!」

「え、いいの?」

「うん!」


シェルは、嬉しそうにあたしのチョコを受け取ってくれた。
それだけで十分嬉しい。

けど、シェルはその後余計なことを言う。


「ジェーンに渡すときは好きって言えよ!」


そう言って駆け出すシェル。

あたしの顔は一瞬で真っ赤になる。


「シェルのバカァァァッ!!!!!」


そんな平和なホヒンダ村の午前中。

午後もどうか、平和でありますように……


68話★終

=====作者より=====

曜日感覚がおかしくなっている作者です。
金曜日に思えないのは何故でしょう?

あと、バレンタイン終わったらすぐにシリアスですよ!
準備はいいですか?

私的に、70話調度からシリアスに入りたいなー、とか。
思ってたり((

一応簡潔な計画は頭の中で考えてるので大丈夫です!
これからもgdgd小説をよろしくです!