二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ホヒンダ村だより—迷える子羊達—*オリキャラ募集中* ( No.423 )
日時: 2011/02/12 18:43
名前: ショート ◆XjkrQ1YXPY (ID: yMcAY8PJ)
参照: http://ameblo.jp/short-inamori/

80話[ *—困ったとき—* ]


困ったときって、今困ってるよ、まさしくアンタの言葉に……
もうちょっとでいいから具体的に言ってほしい。


「ではでは、私はこれで」

「説明なしにそのまま帰るアホがいるか!!?」

「私がそうです」

「いいから説明しろよ」


まったく、呆れた神様だな。

そもそも、困ったときって色々あるわけだよ。
どんな困ったときに使えば良いのさ……


「普通に、困ったときに、ですよ。

 ただ、一回しか使えませんので。

 その指輪には、1回分の力しかありませんから」


一回、だけ……
でも、どうやって使えば……?


「普段はめてても大丈夫です。

 使うときは祈るのです。

 強く強く……願いを」


願いを……?


「そういえばさよりんさん」

「へ、あ、何?」

「ローマ村は今、何かの準備をしているようです。

 気をつけてくださいね」

「う、うん……」


何かの……準備。

もしかしたらシェルやジェーンのことかもしれない。
それか、この鍵か……


「じゃ、さよーならっと!」


あたしはもう1度噴水へ飛び込む。
さっきと同じ光に包まれて、さっきと同じように投げ出される。

困った、とき……
大事に、しておかなきゃ、ね……


「あ、さよりん、何処行ってたの!!?」

「自己中っぽい神様に呼ばれたの」

「え!!? あたしも会いたかった……」

「それで、これ貰った」

「指輪?」


あたしは、うん、とだけ言って、自室へ戻る。

この鍵……どうしよう。
あの人は何を考えて、何を思っているのだろう。

考えてたってしょうがないけど。
でも、そこまで酷い人には見えないよ。


「名前、聞いてないな……」


名乗って貰わなかったし。
シェルやジェーンも知らないのかな。

不思議な人……

あたしは、その後早めに寝て、早めに起きた。


「今日はお早いのですね?」


あの人の声。
まさか、こんな時間に来るなんて。

周りにはさよるんも、シェルもジェーンもいない。

どうすれば……


「今日の目的は、鍵ではないのですよ」

「え……?」

「ふふ、私は知っているのですよ。

 貴方が持っている指輪には、力が宿っているということを————……」


何で、そう思った。
けど、声にならない。

この人は、何を目指しているんだろう。

口にすることは主に力。
そんなに力が欲しいのだろうか。


「ねぇ、アンタの本当の目的は、何?」

「あら、タメ口になってのですか?

 まあいいのですよ。

 ふふっ、目的ですか?」


口元を吊り上げ、愉快に笑う彼女。

その姿はとても不気味だった。


「絶対的な力を得ることなのですよ。

 誰にも負けない力を……」


絶対的な……力?
誰にも、負けない?

そんなくだらないことに、さよるんは、指輪は、
利用されるの?

可笑しい、可笑しいよ。

この人の目的が。
この人、自体が。


「ふふっ、まだ名前を言ってないようですね」

「……っ!」

「誰にも教えたことはないのですが、

 貴方にだけ教えてあげます」


あたし、だけ……?


80話★終

=====作者より=====

塾行く前の最後の更新!

さぁ、次はもう名前出しますよっ!
ただ、センスだけはありませんからね!

先に言っときますw

ではでは、塾に行ってきます〜w