二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ホヒンダ村だより—迷える子羊達—*オリキャラ募集中* ( No.439 )
- 日時: 2011/02/12 23:32
- 名前: ショート ◆XjkrQ1YXPY (ID: yMcAY8PJ)
- 参照: http://ameblo.jp/short-inamori/
82話[ *—分からない—* ]
もう、何が何だか分からないよ。
今考えてたことも、何で考えてたのか。
全てが、分からない。
アンは、まるで全てを分かっているかのように言う。
「うふふ、人間として当然の行為……結局、どこかで傷つく者はいるのです。
他は、やはりないのですね?」
「……っ、でも、それが悪いかどうかぐらい、分かるでしょ……!!?」
消え入るような声。
アンの圧倒的な力に押される。
「悪いかどうかなんて、基準がなければ決まりませんよ?
どこに基準があるのです?」
基準、そんなものはない。
だけど、基準が決まったところで彼女は本当にこの行いを悪いと思うのだろうか。
「ふふ、分かりませんよね?
私にだって分かりません。
見つける必要も、ないのですよ」
「……じゃあ、アンタは最低、だ……」
あたしの言葉に、アンの眉がピクリと動く。
「なん、でですか?
私は正論を言ったまで、のはずなのですよ」
「だからこそ、アンタは最低なことに気付いてないんじゃない?
最低、アンタはシスター失格よ」
アンが怒りに震える。
あたしは、まだ話し続ける。
「目の前で傷ついてる者がいるのに、助けようとしないアンタは、
シスター失格……違う?」
言ったはずだ。
迷える子羊……には、手を差し伸べると。
あたしは逃亡なんてしていない。
罪は何回も犯したけど。
ローマ村に、アンに直接かかる罪はない。
「だま……れ、ですよ。
仕方がないのです、彼女らは……!」
「じゃあ、さよるんは?
アンタの私利私欲で傷ついてるのに、それでも助けない気なの?」
「私利私欲などではないのですよ……っ!
私は、力が必要なのですっ……!」
今までの彼女は、どこかへ消えた。
目の前にいるのは、さっきまでのあたし。
きっと、状況が逆転しただけだろう。
「アンタは上辺だけなんだね。
どんなに力があって、どんなに権力があったって……
アンタも、ホントは迷える子羊、なんじゃないの?」
アンの目から、光が消える。
闇に包まれた、暗い目。
図星なのか、その場で崩れ落ちる。
「ちが……うのですよ、私は、私は—————……ッッ!!!!」
「本当に?
私利私欲じゃないのなら、投げ捨てたっていいじゃん。
できないの?」
「私は、最高のシスター……
私利私欲などでは動きません。
迷える子羊などでも、ないのですよ」
じゃあ、どうして力を欲しがるの。
最高ならば、それでいいはず。
それ以上のものを欲しがるつもり?
「アンタは、人がどんな思いで村に帰ったと思ってるの?」
「……私は、やることをやっているだけなのですよ。
貴方が何をしようと、事実が覆ることはないのです」
「それは、そうだけど、でも、罪なら償える。
それを知ってるのは、最高のシスターって言った、アンタでしょ!!!??」
「……っ」
互いに、一歩も譲らない。
そんなときに、ある人物がやってきた。
「……お時間でございます」
あの、銀髪の人……
82話★終
=====作者より=====
銀髪の人の名前もちゃんと考えてありますよう。
ついでに、あと2人いますw
明日も更新しまくってやr((
歴史のワークはもう見たくもないy((ry
えっと、銀髪の人は前描いたのがあるんで、いいですかね?←メンドいだけ