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２５【タラオ】

　うぅ……タマ……
　一緒に遊んでくれたよね。悪戯好きだったけど、僕の心を分かってくれたよね。猫なのにネズミが嫌いだったタマ。大好きなタマ……
　なんで死んじゃったんだよぉ？
　そんなことを考えると目頭が熱くなってきた。しゃがんで手で涙をぬぐう。
　タマ……


　なんて嘘〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
　名演技だろ、コレ。
　みんなタマは連続動物虐待事件の犯人がやったと思ってやがる。そんで俺は可哀想な飼い主ってか？笑いがこみあげてくるぜ。馬鹿みてーだ。
　完全に信じ込んでやがる。タマを殺したのはこの俺なんだよ。ばーか。
　クックック、殺した時のタマの顔！傑作だったぜ。俺が台所から取ってきた包丁でアイツの腹を切裂いた時のあの感触といったらもうっ！……ヤバイぞ。入れた瞬間、鮮血が飛びって周りが血の海になった。んで、腸とか胃とかが飛びだしてきたな。目玉をくり抜く時なんかもぅ……全身が震えるような快感だったぜ。タマの叫び声も俺にとっては応援歌のように聞こえたぜ。「ガンバって！もっとやって！」ってな。
　まあ葬式はめんどうだけどあの快感に比べれば、いや、比べらんねえな。
　グフフフフフ、あーおもしろっ。
　あ、埋め終わったようだ。

「……うぅぅぅぅぅ……タマぁ……」
　
　こんな感じでいいだろ。
　爺なんて心配そうに見てるぞ。俺俳優になれるかもな。
　


　


　……またヤリてえ。