二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: FINAL FANTASYⅦ 第 一 章 〜反旗〜 ( No.127 )
- 日時: 2011/01/15 13:15
- 名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)
- 参照: http://ameblo.jp/ff7-perfume-love-y
Capter 26 —満天の夜空—
夜空がきれい。星たちが視界いっぱいにきらめく。
エアリスは星を見上げ、そう思った。
今まで記憶の中ではミッドガルでの記憶しかなかったため、記憶にとっては星空を見るのは初めてだった。
ミッドガルを後にしてからエアリスはどきどきわくわくしていてまったく寝付けなかった。
眠くないし。
今日は月がない新月の日だったので、星は月の光に負けることなく精一杯にきらめいていた。
エアリスは1本の木に背を預け、星のざわめきに耳を傾ける。
「眠れないの?」
後ろからの突然の声に、思わず驚いて文字通り飛び上がった。
隣に座ったのはザックスだった。
「なあに?ザックス、起きてたの」
「ああ。だって眠ってる間にモンスターが来たら大事じゃない?だからだよ」
「クラウドは?」
「今は寝てる。2時間ごとに交代することにしたんだ。でも守るはずの姫がここにいられちゃあなぁ」
その言葉にエアリスはくすくすと笑う。
彼女の笑顔を優しくザックスは見つめる。
優しげなそのザックスの視線に気づき、エアリスは思わず頬を赤らめる。
どうしても年上のザックスといると、恋したての幼い少女のような感覚になってしまう。
でもそんな感覚もそれほど嫌じゃない。
「ねぇ。ザックスは・・・。好きな人とか、いないの?」
「いるよ」
「え」
「変わってないよ。でも初めてかもなぁ〜・・・こんなに長く一人の女のコ好きだったのって」
やっぱり、ザックスはあきらめていないっぽいなぁ。もっとかわいい子、いっぱいいるだろうに。
エアリスはそう思ってふぅと小さなため息を漏らす。
「でもさぁ」
「エアリスはクラウドがすきなんだろ?あいつってモテるよなぁ」
「え?ザックス、モテるじゃない。・・・あ。タラシだから長く続かないの?」
ふふ、と笑うエアリスに、冗談交じりでザックスはひどいなぁとつぶやいた。
しかし次の瞬間、後ろの茂みががさがさと揺れる。
二人ははっとして立ち上がる。
ザックスはゆっくりと後ろの大剣を引き抜いた。
後ろに立っていたエアリスも、危険回避のために持ってきたロッドを構える。
茂みの中から紫色の狼形をしたモンスターが一匹飛び出してくる。
ザックスが勢いよく切りつけると、自分が飛び込んだ速度と彼のパワーによりモンスターは吹き飛ばされて赤い煙となってやがて消えた。
二人の立っていた場所は景色のいい崖だった。
いっぽ間違えるとかなり危険である。
誰に言うともなく、回りの気配を探ってザックスはつぶやいた。
「これはけっこうやばいな。ザコとはいえ、すっかり囲まれてる」