二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: FINAL FANTASYⅦ—序章— コメント下さい!! ( No.53 )
- 日時: 2010/11/27 12:00
- 名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)
Capter Ⅷ —魔力—
魔力って、マテリアって何?
———その質問を聞いた彼女の親友、ティファは目を大きくした。
この世界に、マテリアの存在を知らないひと(しかも私より年上の19歳!!)
がいたとは、さすがのティファも想像しなかった事だった。
だって、普通の生活を送っていればやむを得ず知るはずだし。
当然ティファが知らないことだが、残念ながらエアリスはその「普通の生活」をろくに送ったことが無い。
あるとしたら、それは彼女の記憶の中には無い「生後二ヶ月」程度である。
そしてその後、そんなエアリスは親友からそれを教えてもらうのであった。
「ふ〜ん・・・。難しそうだけど、べんりなのね」
「で、その実物がこれね。」
手渡されたそれは丸く小さな(ビー玉より一回り大気いくらのサイズ)宝石のようだった。
彼女の持つ淡い瞳のような、グリーンの宝玉。
目をぱちぱちさせてそれを手の上で転がせていると、ティファがそれをつまみ上げた。
「見ててね」
ティファはそういうと、左手でそれを握り締めて右手でプリントを1枚ひらりと放って目を閉じた。
ささやく程度の声で何か詠唱し、精神を集中させる。
そして突然、目を開く。焦点はさっきの紙。
「———ファイア!!」
ティファがそう叫ぶとともに、紙がぼぅっと燃え上がった。
エアリスはそれを見て、まるで子供のように顔を輝かせた。
「・・・すごいすごい!!わたしも、できるかな??」
「きっとできるわ。はい、やってみる?」
エアリスははしゃいでいたが、マテリアを慎重に受け取った。
目を閉じる。すると、どこからとも無く詠唱するための呪文が頭に浮かぶ。
それはティファの口から聞こえた言葉とは若干ちがう気がしたが、彼女はお構いなしに最後の言葉を叫ぶ。
「———ファイラ!!」
エアリスの生み出した炎は、ティファの出したものよりもしっかりと大きかった。
突然出現した炎は柱となって教室の床から天井まで燃え上がった。
その炎は生まれたときと同じように突然さっと消えた。そこには紙のあった後が跡形も無く消えていた。
エアリスが振り返ると、一連を見ていたティファは唖然としたように炎の合ったところを見つめ、目を見開いていた。
目をしばたいてエアリスのほうに向き直る。
「エアリス・・・。魔法を使ったことってまだ一度も無いのよね?」
「うん。それがどうかした?」
「あのね、エアリスの唱えた魔法は結構精神力が必要なの。私もまだ二回位で疲れちゃうし、三回以上は無理」
エアリスはまだ良くわからなくて首をかしげていたが、「・・・ふ〜ん・・・」とつぶやいた。
マテリアを日の光にかざし、キラキラやっている。
ティファはエアリスを少し知れた気がしてうれしかった。
「エアリスはもっと鍛えたら、すごい魔法を使えるかもね」
ティファの微笑みに、エアリスも微笑みで返した。