二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: FINAL FANTASYⅦ—序章—   コメント下さい!! ( No.66 )
日時: 2010/12/13 21:20
名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)

   Capter ⅩⅠ — 一騎打ち —

実際エアリスはクラウドが勝つことを信じて疑わなかった。
だから、懸けるものを彼と約束した『それ』にした。
デート、クラウドに1回追加!
・・・あそこで参上してくれたことも、なんだかうれしかったし。
きっと彼は負けない。
実質、何も根拠は無かった。
だけどエアリスは彼に勝って欲しかったし、勝ってくれるはずだと確信していた。

「うおりゃあああああ!!!」

そう思っていたうちに、レノがクラウドに向かって突っ込んでいった。
クラウドはそれを彼の身長ほどもある、振るった大剣で受け止める。

                            *Reno Side*

金属のこすれあう、ギギギ、と言う音がして、赤い火花が散る。
分裂させた、左側の大剣でも抑える。
レノの顔が少し苦痛にゆがんだとき、両者は互いに互いを弾き飛ばした。

「おまえ・・・。何で試験に落ちたんだ!?剣技はザックスと同じレベルか、それ以上じゃんか!!」

「・・・・・そう思うなら黙ってろ。喋ってると、血を見るぞ」

走って、その勢いでジャンプしたクラウドはレノに向かって大剣を振り下ろす。
レノは間一髪で後ろに跳び、よける。
バランスを崩したところにクラウドが突っ込むが、レノは瞬間に受け止める。
至近距離でクラウドは冷静に言い放つ。

「エアリスに血は見せたくないだろ?」

レノはエアリスをチラ見して、舌打ちした。
あんなに純粋そうな彼女に、そんなグロいところは見せられない。
しかし、彼の警棒もかなり限界そうだ。
もう一発これで受け止めようとしたら、折れて砕けるかもしれない。
そうしたら歯止めを失くした大剣は俺に・・・。

「くっそぉ!!」

レノは力の限りクラウドの大剣を弾き飛ばした。
ヒビの入る音が聞こえた気がしたが、確認している暇は無い。
けれど、クラウドはまだまだ余裕に見えた。
それはレノにもわかったし、一太刀交えたときからうすうす感づいていた。

          ———コイツには、かなわないんじゃないか、と。

けれどレノはそのとき、そうささやく自分の思考の一部を振り払った。
彼は、勝負もしていないのに負けを認めるなんて大嫌いだ。
それに、何よりエアリスが見ている。
そんなときに、情けない姿なんか見せたくなかった。
それが、レノの彼なりのポリシーだった。

「———ッ!サンダー!!」

「!!!」

クラウドの目の前に、レノが魔法で放った雷が落ちる。
魔法が目の前に放たれたことで、クラウドに一瞬の隙ができた。

                              ———今だ。

レノはクラウドに、力の限り警棒を思い切り振るった。