二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: FINAL FANTASYⅦ—序章—   コメント下さい!! ( No.70 )
日時: 2010/12/09 22:41
名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)

   Capter ⅩⅡ —決着—

                            *Cloud Side*

半人前のタークスにやられるほど、彼は甘くは無かった。
ひるんだ後、上に影が迫っているのに気づいたクラウドは、大剣のみねでレノを吹き飛ばした。
クラウドは予想していなかったのだが、やはりレノの予想通りこの反撃をうけたレノの警棒は崩壊した。
レノにとってもこれは偶然であったとはいえ、幸運なことだった。
レノは吹き飛ばされただけで、(鉄の地面には墜落したが)ほとんど無傷だったのだ。
歯を食いしばって立ち上がろうとしたが、クラウドは左側の大剣を投げてレノの目の前の地面に突き刺した。

「もう無駄だ。決着はついた」

レノの目の前の地面に突き刺した剣を引き抜き、クラウドはそれを右手に持っていた剣と合体させて後ろに戻した。
エアリスが恐る恐る近づいてくる気配がした。
クラウドは彼女からレノも見える位置に少しずれた。

「・・・・・だいじょぶ?・・・二人とも、ケガはない?」

「見てのとおりさ」

クラウドは肩をすくめた。
レノが後ろで立ち上がる気配がした。深いため息をしていた。
ズボンをはたく音、再びのフンと言う軽いため息の音も後ろから聞こえた。
エアリスが安堵する気配もした。
少しクラウドは不機嫌になったが、押しとどめた。
彼女は優しいのだ。不機嫌になることなんて無い———。

                        不機嫌・・・?それだけのために・・・?

「あっれ〜?クラウドくん?やいちゃったかな?」

図星だった。
・・・というのは第三者からの見方で、本人が気づいたわけではなかったが。
エアリスは、くすくす笑っている。
ただ、だからクラウドはどうしていいやらわからなくなった。
なんであんたは俺の心の中がそんなにわかるんだよ、と心の中でため息もついたが嫌な気持ちではなかった。
ただ、正直少し・・・。—彼自身生まれて初めての気持ちだったが—照れた。

「さ、かえろ!も少しでチャイム、鳴っちゃうよ!いそご!」

「次は水泳だろ?俺はやらないぞ」

エアリスは少し顔を赤らめ、またくすくす笑いをした。
後ろのレノに聞かれたくないからか、そっと側に来て耳打ちした。

「わたしの水着す・が・た!興味、ないのかな?」

「!!!」

くすくす笑って、エアリスが水着を自分のロッカーから取り出した。
じゃ、わたしたち女子はこっちだから。
そういってエアリスは走ってきた道を少し戻り、「ついてきちゃだめよ」と、レノにくすっと笑いかけた。
やがて逆路をそれて階段から下に向かうために、彼女の制服のスカートの端が消えた。

少し嫌な予感がしたため、俺は先にプールへと向かった。泳ぐためではなく。

・・・もちろん、さっきのエアリスの言葉のせいでもない!!