二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ短編【紅葉】海刀様リク完成 ( No.66 )
日時: 2010/10/03 17:47
名前: ルナ (ID: gyX.9WMH)
参照: http://hanabi

月光の君に告ぐ

「お母様・・お父様ぁ・・」

今は夜・・・曇り空なのでつきも見えない
毎回夜にあの忌まわしい幼い頃の記憶を思い出して———こわい
皆目の前で殺されて・・ひとりのこされて
また独りぼっちになりそうで怖くて寂しくて・・あのぬくもりを思い出すと涙が止まらなくて
もう一度でいいから皆に会いたかった
ありがとう・・そういいたい
お父様に・・お母様にそして皆に会いたかった
そんなの叶わないのは分かってるのに

————ひとりぼっちはいや

「ひっく・・うっ・・」

そのとき足音が聞こえた

「・・かぐや?」

聞きなれたちょっぴり低めの温かい声
———風君?
嫌だ・・こんな姿みられたくない・・しんぱいさせたくないよ・・涙をとめなきゃ
なんで?なんで?とまらないの?

「どうしたんだ?かぐや・・ないてるが」
「・・な・・にもないよ・・っ」
「なにかあるのだから泣いているのだろう?」
「ひっく・・ひっく」

そう言ってずっと頭をなでてくれていた
もしあのときみたいに・・皆いなくなってしまったら・・もうあのときみたいな気持ちは味わいたくなかった
皆私を守ったせいで死んでしまった・・風君や晴君dだってわたしをかばって死にそうになったんだし
でも皆・・・お父様もお母様も愛してくれていた
そう思うとだいぶ落ち着いてきた

「・・おちついたか?」
「うん・・・」
「・・・なぜないていた?」
「皆いなくなるのかなって思うと怖かった」
「・・・・!」
「あのときみたいに・・お父様とお母様みたいにいなくなったらどうしようってこわかった」
「しんぱいするな」
「でも・・もし・・」
「私だけでもいてやる」
「え?・・・」
「かぐやが好きなんだからな」

温かく抱き締められてそれが家族に抱き締められてぬくもりに似ていて・・・あんしんした
本当は心のどこかであまえたいっておもっていた
誰でもいいから近くにいてほしかった
でもいなくなってしまうかもって恐れていた
恐れる心配はないの?

「風君・・・大好き」
「かぐや」

風君がちょっぴり顔を赤くした
そのとき月が顔を出した
お母様お父様・・皆が見守ってくれてるのかな
皆が微笑んでくれている気がした

END