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うれしかった。
自分にここまでしてくれる人なんていなかったから。
だから、否定するなんてありえなかった。
絶対にヨウリュウの弟子になりたいと思った。




……………


そうしてヨウリュウの魔法の修行を受け、いつのまにか、一年が過ぎようとしていた。
魔法の街、ジャディ・ムフディには秋だというのに桜ともみじが自分の領地に咲いていた。
あの日から、ヨウリュウとの修行から一年。スイクンは見違えるほどに成長した。
世界屈指の魔法使にも負けないくらいの魔法使へと。




スイクンの宿泊場所はジョージの家だった。
ヨウリュウがジョージにスイクンを頼むと、ジョージは快くそれを引き受けてくれた。この街の人はみないい人だった。
スイクンは心に決めていた。あのとき言っていた、装置というものを、俺が絶対に破壊してやると。
そう思うたびにヨウリュウが怒鳴る。それは俺の仕事だ！、と。


そんな楽しい生活を送っていたスイクンはある日、突然ある本を見つける。